2014年04月02日

調剤薬局、最近の動き

ここ3ヶ月間の調剤薬局の主なニュースです。

セブンイレブン以外のコンビニは、巻き返しのために調剤薬局を活用する試みが本格化しているような気がします。

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■アインファーマシーズ社長大谷喜一氏――中小再編の後に大手統合(2014トップに聞く)
  2014/01/13 日経MJ(流通新聞)

――最高水準の新規出店を続けるのか。
 
「高齢化、医薬分業率の高まりで市場はまだ伸びる。出店意欲は引き続き高い。ただ病院前の好立地には限りがあり、出店余地は狭まっている。在宅医療や(専門診療所を集めた)医療モールの開設で補いながら売り上げを伸ばす」
 
――調剤薬局は医療政策に大きく左右される。
 
「ビジネスのルールは我々で決められるものではない。薬価や法制度の改定によって事業環境が一変してしまう業界だ。だからこそ自助努力で筋肉質の企業にしておかなければならない」
 
――中小薬局の再編が進んでいる。
 
「小規模チェーンの経営は年々難しくなっている。薬剤師の採用ができず、ギブアップする中堅・中小チェーンも多い。まずは中小薬局の再編が続き、大手同士の経営統合はその先だとみる」
 
――コンビニと調剤薬局の連携も広がる。
 
「資本提携先のセブン&アイ・ホールディングスとは、セブンのプライベートブランド(PB=自主企画)『セブンプレミアム』の医薬品や健康食品などに我々の知見を生かしていく。現時点では他社チェーンがやっているような融合店は考えない」
 
――昨年は「改革の年」だった。今年は。
 
「14年春の薬の公定価格(薬価)改定をにらみ、昨年は経営効率を高める社内改革に取り組んだ。外部のコンサルタントに初めて、調剤薬局運営の効率を上げるための助言を求めた。処方薬の在庫を減らして患者の待ち時間を短縮し、モデルとした薬局では薬剤師を18人から16人に減らせた。今年は効率策を全国の店舗に広げていく」

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■セブン―イレブン・ジャパン社長井阪隆一氏――高齢化進み宅配有望
  2014/01/13 日経MJ(流通新聞)

――2013年も業績は好調でした。
 
「『近くて便利』な店作りをぶれずにやってきた。手応えを感じた1年だった。注力してきた食の外部化ニーズに応える商品開発、とくに総菜やサラダなどが好調。人気が高いチルド(冷蔵)弁当は製造能力が足らず、思うように商品を増やしきれていないほどだ」
 
「既存店のプラスが続いているのは、セブンカフェの効果で客数が増えているからだ。『朝、おいしいコーヒーがあるならセブンで』と、新しい利用の仕方を想起してもらえたと思う」
 
――今年はどの分野に力を入れますか。
 
「近くて便利な品ぞろえ、店作りに引き続き取り組む。最も力を入れないといけないのは『セブンミール』を軸とした宅配だ。高齢化が進み、働く女性が増え、世帯人数は減るという構図は変わらない。セブンミールの利用客は60歳以上が6割を占め、潜在的にすごいニーズがある」
 
「重要なのは認知度の向上だ。近くテレビCMの放映も始める。消費者の認知さえ広がれば、『自宅まで配達してくれるなら店の商品も一緒に頼もう』という次の段階に早く持って行けるだろう」
 
――14年度も、13年度計画(1500店)を上回る過去最高の出店を予定しています。
 
「都心部には昔は近くにスーパーがあったが今は無くなってしまったというエリアが多い。人口集積地では店が圧倒的に不足しており、そこを埋めていく。あくまで通常フォーマットの店を出し続けていく考えだが、例えば、外食店や調剤薬局と隣り合わせになる出店もありえる。鉄道の駅構内など特殊立地にも積極的に出していく」
 
――グループとして、ネットと実店舗を融合させる「オムニチャネル」の推進を掲げています。どう実現していきますか。
 
「店舗網を生かし、ネットで買った商品を店頭で受け取れるようにすれば、お客の利便性が向上する。店舗で留め置くだけでなく、セブンミールの商品と一緒に自宅まで届けるといったサービスを将来始める可能性もある。もちろん、店頭で受け取るのを機に、店で買い物してもらうことを狙う」
 
「ネットがいくら便利でも、運営するサイトの商品に魅力がないと利用してもらえない。自分たちで開発することもあれば、ニッセンホールディングスやバーニーズジャパンのように新たにパートナーとなる企業と組むこともある。いずれにせよ、事業スピードがカギを握る」

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■福岡発、Windy――調剤薬局向けシステム開発、店で通販、品ぞろえ補完
  2014/01/24 日経産業新聞

Windy(福岡市、中村行延社長)は調剤薬局向けシステム開発を手掛ける。薬袋印刷や電子薬歴など、薬局内の業務を効率化する製品を生み出してきた。医療用医薬品(処方薬)を扱うドラッグストアの店舗数拡大など、町の薬局を取り巻く経営環境が厳しさを増す中、店頭で提供するサービスの拡充にも取り組む。

中村社長は独立以前、薬局の運営会社で勤務していた。政府が医療費削減を目的に薬価を引き下げるなか、薬局では薬価差(公定価格と仕入れ価格の差)による利幅が縮小。業務効率化による収益改善を目指し、従来は薬袋印刷、調合など部門ごとに手作業で入力していた処方箋のデータを共通化するシステムを開発した。

「社内で使うだけでなく、社外にも販売できるのではないか」――。自身で開発したシステムを広めたいとの思いから、2002年に創業。まず薬袋の印刷システムの開発に取り組んだ。薬を飲む頻度順に並べ替えて表示する機能などを搭載。当時の薬袋印刷の主流だったドットプリンターと比べて安価なインクジェットプリンターを使ったことも支持拡大につながり、全国約1000の薬局に納入した。
 
その後も在庫管理システム、薬局用POSレジなどを発売した。ただ、競合他社が同様の製品を発売することも多く、「ユーザーの要望に応じて改良するだけでは、差異化が難しかった」(中村社長)。従来にない製品を提案することを目指し、タブレット(多機能携帯端末)専用の電子薬歴システムや、棚に並べた薬剤を自動的に集める薬剤ピッキングシステムなどを開発してきた。
 
現在力を入れるのが、薬局の店頭で介護用品や食料品のネット販売を受け付けるサービス「らくBuy」の開発だ。処方薬だけでなく、日用品までを幅広く取り扱うドラッグストアが店舗数を拡大する中、「家や病院から近いという理由だけで調剤薬局が生き残るのは難しい」(中村社長)と判断。ネット販売専用の機器を店頭に設置し、店舗の狭さという弱みを補えると見ている。
 
大型のタブレットを使い、高齢の患者でも使いやすい。同社に掲載料を支払った企業の商品が購入でき、売り上げの一部が薬局の収入になる仕組みだ。薬局ごとに品ぞろえを変えることができ、日常的な患者の需要に応えられる。
 
大手小売りチェーンなどが通信販売や買い物代行事業も手掛ける例はあるが、薬局店頭を想定したサービスはまだ珍しい。14年にも導入を始め、同事業の売上高を16年7月期で3億円に伸ばす計画だ。(西部支社 根本涼)

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■電子マネー、交通系も対応、ツルハHD、全店で。
  2014/01/24 日本経済新聞

ドラッグストア大手のツルハホールディングス(HD)は23日、グループ全約1300店で東日本旅客鉄道の「Suica(スイカ)」など計9種類の交通系の電子マネーの扱いを始めたと発表した。各店にはすでに昨年7月から複数の電子マネーに対応できるマルチ端末を導入している。支払い手段を広げ、来店客の使い勝手を良くする。
 
すでに約1150店で扱いを始め、今春までに全店に広げる。調剤薬局を除く約1100店では、入金(チャージ)にも利用できる。

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■進化するコンビニ未来への針路(下)「飽和」を超えて――融合店が市場広げる。
  2014/01/25 日本経済新聞

外の看板は「ファミリーマート」。だが一歩店内に入ると通常のコンビニエンスストアの3倍の売り場が広がる。埼玉県狭山市の住宅地にファミリーマートが昨秋開いた「ファミリーマート+ドラッグエース広瀬東店」という複合店だ。

「5年で1千店」
 
弁当やいれたてコーヒーというコンビニの商品に加えて、トイレットペーパーや粉ミルク、一般用医薬品も豊富にそろえ、コンビニの3倍強の約9500品が並ぶ。もともとは埼玉県でドラッグストアを約30店持つエフケイ(富士見市)の店だ。同社がファミマとフランチャイズチェーン契約を結び融合店に生まれ変わった。夕方から夜にかけ男性客が急増、全体の客数も従来の2倍に伸びた。
 
コンビニはかつて飽和水準とされた5万店を超えている。2014年度も大手5社の出店数は約4800店と過去最高を更新する見通しだが、一方で店舗間の競合は激しさを増すばかりだ。
 
ファミマは「機能が広がる新しいコンビニをつくる」(本多利範・新規事業開発室長)ことで飽和論を打ち破る考え。「薬ヒグチ」と組む3店は閉店候補だったファミマからの転換だ。いずれも販売が低迷していたが、転換後は女性などドラッグストアの顧客を取り込んで、売り上げが1割以上伸び閉店を免れた。
 
2年前からドラッグ・調剤薬局と組んだ融合店を展開。現在の提携先は10社、16店だが今夏には20社ほどに増える見通し。14年度は一気に200店以上出す計画で、中山勇社長は「5年で1千店」とぶち上げる。
 
コンビニは当初酒販店などをFC加盟店に転換し店を増やした。だが最近は転換できる商店も減少し、担い手の確保も各社の課題だ。現在ドラッグ・調剤は国内に計7万店あり、経営が苦しい中小チェーンも多い。企業としてFC加盟してもらえば店舗拡大の新たな担い手にもなる。昨秋には関西の有力スーパー、イズミヤがファミマのFCに加盟し、スーパーとコンビニの融合店を大阪市内に開業した。
 
新型店で他の小売業の市場に食い込むだけでなく、コンビニの需要を深掘りできないか――。ローソンはビッグデータ特区を設けて挑戦する。
 
昨夏、首都圏の4店で共通ポイントカード「ポンタ」の購入データを売り場づくりに生かす実証実験をひそかに始めた。誰が、どこで何を、何回買ったかがすぐ分かるポンタを活用し「顧客目線でどんな商品・サービスをそろえればいいかを徹底して分析する」(木島一郎上級執行役員)。
 
例えば、いれたてコーヒーは3杯目以上買うと大半が固定客になるとの傾向が判明。そこで3回目の購入であることをスタンプカードなどでレジで示すと、4杯目を無料にする販促を展開した。結果として固定客が増えて売り上げが伸びた。

実証結果全国へ
 
1日900万人の来店客が生むデータは宝の山。玉塚元一最高執行責任者は「高いレベルで仮説を立て検証し、絶えず進化することが未来のコンビニをつくる道」と話し、特区で得た結果を全国に波及させる構想だ。
 
シェアが4割に届きそうなセブンイレブンは「店舗飽和はあり得ない」(井阪隆一社長)とし、現在の1万6千店が「近く2万店に届く」と強気だ。だが出店競争は消耗戦の様相を強めており、セブンイレブンと他社の集客力の差が広がる。
 
約10兆円のコンビニ売上高は日本の小売業全体の売り上げのうち1割程度。市場を広げる余地はあるが需要創造力が弱いと競争から脱落する。09年のファミマによるエーエム・ピーエム・ジャパン買収以来、沈静化している業界再編に再び火が付く可能性もある。

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■調剤薬局チェーンのクオール、茨城の調剤薬局を買収。
2014/02/01 日本経済新聞

調剤薬局チェーンのクオール 調剤薬局チェーン大手のクオールは茨城県を中心に35店舗の調剤薬局を運営するセントフォローカンパニー(水戸市)を買収すると発表した。2月末までに創業者や従業員などから全株式を買い取り子会社化する。買い取り価格は今後詰める。

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■新卒薬剤師、ドラッグ店渇望、店舗拡大のカギ、マツキヨ、店実習、抵抗なくす、ウエルシア、1年目年俸600万円。
  2014/02/03 日経MJ(流通新聞)

ライバルより初任給を10万円高くしてもなかなか新卒学生に振り向いてもらえない業種がある。薬学部の学生を採用するドラッグストアだ。薬剤師の卵の多くは病院や調剤薬局を志望し、店頭接客のイメージが強いドラッグには関心が向かないのだ。しかし、店舗網を広げて成長するためには、あきらめるわけにはいかない。学生獲得に向けた各社の取り組みは、ほかの「モテない業種」の参考になりそうだ。
 
「注射針がきちんとセットされているのを確認してください」――。1月10日午前、マツモトキヨシ調剤薬局北松戸店の薬剤師、菅原創介店長(36)が実習中の日大薬学部の女子学生(23)に指示を出す。
 
薬学部の6年制移行で導入された病院と薬局での実習制度。薬学生は就職活動直前の5年生の間に約5カ月間、医療現場で実習を積む。この日は糖尿病患者に提供するインスリン注射について、処方箋を受け取ってから患者に提供するまでの業務の流れを学んだ。
 
実習は建前上、就職活動とは無縁のもの。しかし学生は就職活動を見据えて実習に取り組み、受け入れる企業や医療機関は実際の職場を知ってもらうための機会とみる。マツキヨは年間30〜40人程度の実習生を受け入れ、店舗実習を通して仕事の魅力を伝える。
 
ドラッグストア最大手として2500人以上の薬剤師を抱えるマツモトキヨシホールディングス。主要ターミナル駅に店舗を構え、知名度抜群の同社ですら思うように薬剤師が集まらないのが現状だ。「学生の病院志向は根強く、まだまだドラッグストアのやりがいが伝わっていない」(小部真吾人事部長)
 
収益率の高い医薬品をほぼ独占的に販売してきたドラッグストアにとって、薬剤師など販売資格者は新規出店に必須の人材だ。制度上、薬を販売するためには資格者が各都道府県に「店舗販売業」の認可を申請する必要がある。年間100店規模で新規出店を続ける大手各社は少しでも多く薬剤師を確保しようと採用活動に力を注ぐ。
 
マツキヨはさらに、薬剤師の技能を生かしつつ店頭以外に活躍できる場所も用意。製薬会社とともに医薬品のプライベートブランド商品の開発や、海外への販路開拓に取り組む薬剤師もいる。女性も積極的に登用し「新業態店舗の開発など薬剤師のフィールドを今後も広げていく」(小部部長)
 
高額報酬で学生をひき付ける大手チェーンもある。「1年目の年俸600万円」を掲げるウエルシアホールディングスだ。同社は13年4月入社の新卒薬剤師を対象に、480万円だった年間給与を600万円に引き上げた。理由は「6年間学んだ薬剤師は知識も豊富で即戦力。米国の薬剤師を見ても適正水準」(高田智生調剤人材開発本部長)とみるためだ。
 
それでも14年春入社の採用活動における同社の志望者数は250人程度。1月中旬時点の内定者は180人となった。高田本部長は「まだ当社側が選べるほど志望者は多くない」と打ち明ける。 お金だけではない。少しでもウエルシアでの業務を知ってもらおうと、会社説明会の中で店舗を見学するツアーを設定。薬剤師が自身の知識をもとにカウンセリングし、予防や治療を提案するドラッグストア薬剤師の醍醐味を見せる。
 
店頭の接客だけではない仕事の魅力をあの手この手で伝え、まずは興味を持ってもらう。それが第一歩だ。
 
【背景】薬剤師の採用 医薬品を販売するための国家資格「薬剤師」を持つのは現在全国に約30万人で6割超を女性が占める。医師の処方箋をもとに医療用医薬品を販売できるほか、ドラッグストアに並ぶ一般用医薬品でも、副作用リスクの高い第1類医薬品を販売できるのは薬剤師に限られている。
 
薬学部の教育課程が4年制から6年制に移行したことで2010年と11年には新卒薬剤師がほぼ誕生しなかった。そのため12年春入社の採用活動から、調剤薬局やドラッグストア、病院、製薬会社などによる約9千人の新卒薬剤師の争奪戦が続く。1人の薬剤師が1日に扱える処方箋枚数が40枚に制限されていることも薬剤師不足に拍車をかけている。

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■日本調剤がネット販売、大衆薬・化粧品など5000品目。
  2014/02/02 日本経済新聞

調剤薬局チェーン2位の日本調剤は薬のインターネット販売に参入する。同社の薬剤師が薦める一般用医薬品(大衆薬)やスキンケア化粧品など5000品目を扱う。多くの薬剤師を抱える調剤専業の大手チェーンがネット通販に乗り出すのは初めてという。薬のネット販売を巡る競争が一段と激しくなりそうだ。
 
通販サイト「アポセレクト」を3日に立ち上げる。同社の薬剤師2千人からの評価が高かった大衆薬のほか、栄養補助食品(サプリメント)やスキンケア化粧品などの日用品をそろえる。一般のドラッグストアでは手に入りにくい中小製薬会社の商品からも薬剤師が選んで用意する。価格帯はドラッグストア店頭と同水準かやや高めに設定。薬剤師による推薦コメントなども表示し、健康に気を遣う40代以上の消費者の利用を見込む。
 
大衆薬についてはネットで注文を受けた後に全国500店の直営薬局に配送し対面で説明した上で販売する仕組み。同社は日常的に薬局を利用する顧客の利用が多いと想定。「薬剤師に説明を受けて購入するニーズが根強い」とみている。大衆薬以外の化粧品や日用品などは自宅に届く。
 
同社はネット通販参入によって処方薬を除く物販事業を5年後に30億円と倍増する計画だ。

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■携帯で処方箋撮影・送信、ケンコーコム、薬局待ち時間短縮、紹介サイト開設。
  2014/02/05 日本経済新聞

大衆薬のインターネット通販を手掛けるケンコーコムは調剤薬局での待ち時間の短縮につながる新サービスを始める。利用者がサイトで薬局を選んでから、処方箋を携帯カメラで撮影すると薬局に自動的に送られる仕組みだ。病院前の薬局だけでなく自宅や勤務先近くの薬局で、待たずに受け取りたいという消費者ニーズを取り込む。
 
2月上旬にも紹介サイト「ヨヤクスリ」を開設する。まずは首都圏の1万軒超の薬局の情報を掲載する予定だ。
 
利用者は住所や最寄り駅、沿線などで検索して薬局を選ぶ。スマートフォン(スマホ)や従来型の携帯電話のカメラで、医師が出した処方箋を撮影して登録すると、自動的に薬局にファクスが届く。薬局側は処方箋を確認し事前に薬を準備できるため、患者の待ち時間を減らすことができる。
 
大病院の前には「門前薬局」と呼ばれる調剤薬局が軒を連ねているのが現状だ。だがケンコーコムは自社のサービスが普及すれば、自宅や職場近くの薬局を選んで、処方箋を送る人の増加を後押しするとみている。
 
政府は患者が自宅近くの診療所や薬局を活用して健康を維持する「地域医療」の推進を掲げる。身近にかかりつけの薬局を持つことで日常的に健康相談ができ、医療費の削減につながるためだ。
 
調剤薬局チェーンの業界団体、日本保険薬局協会(東京・中央)はケンコーコムから「事前に相談を受けている」といい、新サービスに対応する姿勢を示している。調剤薬局大手や、処方箋を受け付けるドラッグストア大手も受け取った処方箋に応じる見通しだ。
 
都道府県は薬局の住所や電話・ファクス番号などを公開しており、ケンコーコムはこれらの情報をもとに6万軒のデータベース作成を目指す。
 
ケンコーコムの新サービスは患者、薬局双方とも利用料は無料とし、サイトの広告掲載で稼ぐ事業モデルだ。調剤薬局チェーンなどから広告を募るほか、サイトとして認知度が高まれば健康食品や製薬会社からの広告募集も可能とみている。
 
楽天子会社のケンコーコムは規制が強い医薬品の業界で、いち早く新サービスを手掛けて新しい事業モデルをつくってきた。大衆薬の分野ではインターネット通販の草分けで、昨年1月の最高裁判決などを通じて、ネット販売解禁の道を開いた。
 
調剤薬局が取り扱う処方薬は薬価(公定価格)が定められおり、他店との違いが打ち出しにくく、病院前の門前薬局に患者が集中する要因にもなっている。ケンコーコームの新サービスは薬局を幅広く選択するきっかけになるほか、薬局の評判などもサイト上に掲載する考えで、競争の促進につながる可能性もある。

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■M&A活発、24%増、昨年の件数、道内、4年ぶり高水準、大型案件けん引。
  2014/02/06 日本経済新聞

道内企業が関わるM&A(合併・買収)が活発になっている。2013年のM&A件数は前年比24%増の62件で、4年ぶりの高水準となった。合計金額は2.2倍の255億円に膨らみ、景況感の改善を背景に大型案件が増えた。規模拡大を目指した同業同士のM&Aが目立ち、道内企業が道外に進出する動きも広がっている。

M&A助言のレコフ(東京・千代田)が公表資料をもとに集計した。買収だけでなく、資本参加や事業譲渡も含む。

62件のうち、道内企業が道外企業に出資したのは16件。逆に道外企業が道内企業に出資したのは26件だった。

道内企業が「売り手」となる案件が多い流れは変わっていないものの、「買い手」の案件も前年比で4件増えた。道内企業同士のM&Aは20件だった。

業種別で目立ったのは流通、サービス業だ。ドラッグストアのツルハホールディングスはハーティウォンツ(広島市)など西日本の同業を相次ぎ傘下に収めた。鶴羽樹社長は「一緒にやってもいいという企業があれば今後も考える」と話し、さらなるM&Aを志向する。

調剤薬局大手のメディカルシステムネットワークは子会社を通じ、九州が地盤の同業の中堅を買収した。中小の多い調剤薬局では後継者や薬剤師の不足などに悩む企業が依然多い。このため、仲介大手の日本M&Aセンターは「今後も再編の流れは続く」と予想している。

全国チェーンとの競合が激化するスーパー業界では、十勝が地盤のダイイチがセブン&アイ・ホールディングスグループの傘下に入った。

一方で、同じ十勝を地盤とするいちまるは、イオングループのマックスバリュ北海道からの出資を受け、生き残りを目指す。

道内は他府県に比べ人口減少の速度も速く、従来の事業モデルだけでは成長を見込みにくい。タクシーや飲食店など、M&Aの波は多くの業種に広がりつつある。

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■在宅医療を促進、診療報酬改定、「主治医」を新設、中医協が答申、抑制できず0.1%増額。
  2014/02/12 日本経済新聞

2014年度の診療報酬改定が12日、決まった。消費増税に併せて4月から初診料を120円、再診料を30円引き上げるのが柱で、全体で0.1%の増額改定となった。一方、費用がかさむ重症者向け病床を2年間で9万床減らす目標を打ち出したほか、「主治医」制度を新設するなど在宅医療を促す。ただ、期待通りに医療の効率化が進むかは不透明で、膨張する医療費抑制への踏み込み不足は否めない。

厚生労働相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)が12日、田村憲久厚労相に答申した。診療報酬は全国一律の公定価格で、医師の医療サービスの料金や薬の値段の基準となる。団塊の世代が75歳以上になる25年度に医療費が今の35兆円から54兆円に膨らむ見込み。その抑制策が焦点だったが、診療報酬本体部分は消費増税の転嫁分を除いても、400億円の増額改定となる。

4月から初・再診料が上がり、患者負担も増える。一般の病院や診療所が取る初診料は120円引き上げ、2820円に、再診料は30円引き上げ720円とする。歯科の初診料や再診料、調剤薬局が取る調剤基本料も同様に引き上げる。入院基本料は、それぞれの料金を2%程度引き上げる。

一方、中医協は、不必要な入院を減らし、在宅医療の充実を促す方針を盛り込んだ。病院にとって最も高い収入が見込める重症患者向けの急性期病床を減らす。「重症患者向け」をうたう病床は、入院基本料で最も高い1万5660円(改定前の額)。06年度の診療報酬改定で、救急患者などの受け入れ拡大のために創設され、当初2万〜3万床と見込んでいた。

ところが、病院の申請が殺到し、約36万床まで膨らんだ。基準が甘く、重症といえない患者も含まれ、医療費の膨張につながったとされる。中医協は今回、重症者向け病床と認める基準を厳しくする。まず2年で今の4分の1相当の9万床を減らす。半年の経過措置をおいて10月から適用。25年度には半分の18万床まで減らすことを目指す。

大病院の外来受診は縮小を促す。軽い風邪などで患者がかかるのを防ぐため、紹介状を持たない受診が多ければ病院の報酬を減らすなどペナルティー措置を広げる。

在宅でも病院に劣らぬケアを受けられるよう、身近な診療所や中小病院の医師が糖尿病などの治療や健康管理をする「主治医」制度を新設。月に1万5030円を配分できるようにする。24時間対応する訪問看護の拠点には、1万2400円などと多めに配分する。

入院期間の短縮と自宅療養を促す仕組みの導入を課題にあげた。患者の「在宅復帰率」の高い病院ほど入院料を高くする一方、同比率の低い病院は入院料を低くする仕組みを検討するという。

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■総合メディカル、福岡・新宮に医療モール、タカラ薬局と共同。
  2014/02/13 日本経済新聞

総合メディカルは12日、業務提携先である調剤薬局運営のタカラ薬局(福岡市、小川明久社長)と共同で、複数の診療所を集めた施設「医療モール」を福岡県新宮町に新設すると発表した。昨年12月に業務提携した両社にとって初の共同事業。総合メディカルは今後、タカラ薬局などと連携し、医療モールの展開を進める考えだ。

新施設「新宮医療モール」はJR新宮中央駅前の敷地(約1480平方メートル)に、2つの診療所と調剤薬局1店を設置。5月上旬の開業を目指す。

総合メディカルは昨年12月末時点で、調剤薬局472店を展開。2014年3月期中には500店に増やす計画で、店舗網拡大のため医療モールの新設に力を入れている。

一方、タカラ薬局は昨年12月24日時点で同県内に調剤薬局66店を運営している。

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■ファミマと融合、野々市に2号店、コメヤ薬局、13日開店。
  2014/02/13 日本経済新聞

ドラッグストアのコメヤ薬局(石川県白山市)は13日、ファミリーマートと組んだ融合店の2店目を出店する。場所は昨年出した1号店と同様、石川県野々市市。商品4900種類のうち、900種類を医薬品とする。両社はドラッグストアとコンビニエンスストアの品ぞろえを組み合わせた融合店を3年間で10店出す計画。13日に開業するのは「ファミリーマート+コメヤ薬局野々市三納店」。コメヤ薬局の店舗を改装した。

弁当や総菜などコンビニの商品を中心としつつ、医薬品や日用品などドラッグストアが強い商品もそろえた。調剤薬局も併設する。

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■厚労省、大病院特化の大型薬局、調剤報酬引き下げ。
  2014/02/16 日本経済新聞

厚生労働省は4月から、大病院の近くに店を構え、通院患者の処方箋受け付けに特化した大型の「門前薬局」の収入を引き下げる。ある特定の病院からの処方箋が9割を超え、月2500枚超を受け付けている薬局を対象に、調剤基本料を4割減らす。門前薬局が医療政策の目的にあわないとみているためで、収益が大きく目減りする薬局も出てきそうだ。

調剤基本料は4月から消費増税にあわせて10円引き上げて410円とするが、大型の門前薬局は250円に引き下げる。施設基準を満たし届け出ている薬局に認める「基準調剤加算」(120円など、4月から)も、大型の門前薬局には認めない。例外的に、24時間営業をして緊急の調剤ニーズに対応する場合は引き下げの対象としない。

厚労省は調剤薬局に対し、複数の医療機関からの処方箋を受け付け、患者に薬の飲み方を指導することなどを求める。だが、大型門前薬局は、特定の病院の処方箋を大量に受け付けるため、公的保険でまかなわれる調剤報酬で安易に収益を追求していると批判される。

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■子会社4社をアイン吸収合併、4月、事業効率向上へ。
  2014/02/25 日本経済新聞

アインファーマシーズは24日、100%出資子会社の調剤薬局4社を4月1日付で吸収合併すると発表した。シティファーマ(東京・渋谷)、古賀調剤薬局(福岡県田川市)、サプトルカ調剤薬局(同)、八重山ファーマシー(沖縄県石垣市)で、計12店の薬局を展開する。重複する管理業務を減らしグループ全体の事業効率を高める狙い。

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■アインファマ最高益、5〜1月最終、調剤薬局が好調。
  2014/02/25 日本経済新聞

調剤薬局最大手のアインファーマシーズが24日発表した2013年5月〜14年1月期連結決算は、純利益が前年同期比16%増の42億円だった。主力の調剤薬局事業が好調なうえ、広告宣伝費の見直しなど経費を圧縮した効果も表れ、同期間としては過去最高になった。

売上高は10%増の1260億円だった。調剤薬局事業はM&Aを含めてグループ全体で41店を出店し、総店舗数は597店に増えた。日数が長期の処方薬の販売が増え、処方箋1枚当たりの単価が上昇。既存店の売上高も3.6%伸びた。

ドラッグストア事業の売上高は6%増の133億円だった。既存店が好調だったほか、前期に開いた新店の売り上げが寄与した。ただ、同業他社との価格競争の激化などを映し粗利益率は低下。同事業の利益は81%減少した。

14年4月期通期の連結業績については、純利益が18%増の60億円となる見通しを変えなかった。売上高は1720億円、営業利益は112億円を見込む。

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■薬飲み残し、確認義務化、来月から調剤薬局に、厚労省、医療費の無駄削減。
  2014/03/07 日本経済新聞

厚生労働省は4月から、薬局が薬を調剤する前に、患者が薬を飲み残していないかをチェックすることを義務付ける。患者が飲み残したままにしている薬の額は約500億円に上るとの試算もあり、医療費がムダに費やされるのを防ぐ狙い。

患者がいわゆる「お薬手帳」を携え、薬局が調剤前に過去の薬の処方歴も見ながら飲み残しを確認できる場合にのみ、「薬剤服用歴管理指導料」という料金を満額の410円受け取れることとする。お薬手帳を忘れたり発行を拒んだりする患者なら、同料金は340円と70円少なくする。

これまでは患者がお薬手帳を持たなくても、薬の名前や用法、用量、注意事項などを印刷したシールを後で手帳に貼れるように渡していれば、同料金を410円受け取れた。より条件を厳しくし、薬局が患者と話して薬の飲み方をきちんと指導するように促す。2014年度の診療報酬改定で実施する。

患者が飲み残している薬剤の費用は、過去の日本薬剤師会の調べによると約500億円。厚労省は薬局が調剤する前に薬の飲み残しをチェックさせるほか、新薬と同じ成分ながら割安な後発医薬品(ジェネリック)への切り替えも勧めさせ、医療費の削減につなげる。

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■健康食品などPB拡充、総合メディカル、薬局の集客力向上。
  2014/03/12 日経MJ(流通新聞)

総合メディカルは調剤薬局で販売する健康食品などのプライベートブランド商品を拡充する。消費者がPBと分かりやすいように、5月からブランドとパッケージのデザインを統一。2014年度中に商品数を、現在より25%増の30品目にする。

品ぞろえを拡充することで調剤薬局の集客力を高め、原価が安く利幅の大きいPB商品の販売を増やして収益力を強化する。

同社のPB商品は自社の薬剤師や管理栄養士が監修し、健康志向を打ち出しているのが特長。現在は黒酢ドリンクやショウガ湯、ハンドクリームなどをそろえ、社名を入れた24品目を自社のほぼすべての調剤薬局で販売している。

今後は「SOGO SMILE」というブランドを新設し、今年5月ごろから順次、新ブランドのロゴが入った新しいパッケージに切り替える。並行して栄養ドリンクや緑茶などの新商品も投入する計画。

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■医療用医薬品、共同で入札、クオールなど、調剤・ドラッグ19社――医療費抑制に対応。
  2014/03/12 日本経済新聞朝刊

クオールなど調剤薬局・ドラッグストア19社は共同で、医療用医薬品を入札で調達する。現在、薬局が卸から調達する医薬品の価格は個別交渉で決まっており、1〜2年かかることが多い。入札が普及すれば卸価格が素早く決まり、それに連動して決まる薬価も下がりやすくなる。医療費の抑制につながりそうだ。

国内5位のクオールや7位のアイセイ薬局などが参加する。ドラッグストアでもココカラファインなどが加わる。各社は特許が切れた後発医薬品を除き、原則としてすべての医療用医薬品を入札にかける。19社は共同仕入れ組織を設けており、3月下旬に最初の入札を実施して当面の調達企業を決める。
 
その後は3カ月に1回ずつ入札し、合計で年間2000億円規模を調達する。各社が卸と個別交渉する場合と比べ、調達コストが少なくとも数%下がるとみている。クオールには医薬品卸が出資しているが、公平にするため入札条件は他の卸と同じにする。今後は他の薬局各社にも共同入札への参加を呼び掛ける。

国は2年に1回、実勢価格を参考にして薬価を下げる。この際は価格の実態調査をするが、卸と薬局の間では価格交渉がまとまっていない場合が多い。そのため最新の実勢価格を薬価に反映できず、1〜2年前の価格を反映することになる。

入札が普及すれば直近の実勢価格で薬価が決まり、現状より下がりやすくなる見通し。日本の薬価は年間11兆円にのぼり、医療費全体のほぼ4分の1を占める。高齢化が進むなか、この抑制は社会的な課題となっている。19社の取り組みが軌道に乗れば、合流する薬局が増えそうだ。

卸と薬局の間で正式価格の決定に時間がかかっている問題は国も重視している。今年4月の診療報酬改定では、価格が一定期間以内に決着しないと、薬局側の「調剤基本料」を通常より減らすことにしている。19社が入札を取り入れる背景には、取引価格を素早く決着させ、減額リスクを避ける狙いもある。

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■処方薬横流し、所得隠し、国税局指摘、千葉の薬局1億円。
  2014/03/22 日本経済新聞 夕刊

千葉県習志野市の調剤薬局「岩波薬局」が仕入れて余った処方薬を卸売会社社員を通じて横流しし、販売代金を収入から除外していたとして、東京国税局の税務調査で2012年9月期までの7年間に約1億円の所得隠しを指摘されていたことが22日、分かった。

重加算税を含めた追徴税額は約5千万円で、既に修正申告と納税を済ませたという。

関係者によると、岩波薬局は、東京都千代田区の大手卸売会社「アルフレッサ」などから処方薬を過大に仕入れた。

販売しきれない分は同社社員(既に退職)が引き取り東京・神田の商品を現金で買い取る現金問屋に売却。代金を薬局社長がこの社員から現金で受け取り、売り上げに計上せず自宅で保管していた。

社長は取材に「販売ノルマがきついと言われて過大仕入れを頼まれ拒否できなかった。余った薬を返品しているという認識で、現金問屋への横流しは知らなかった」と話した。

現金問屋は薬の販売許可を得たうえで「秘密厳守」「高価買い取り」などとうたい、製薬会社ではなく病院や薬局から余った薬を買い取り転売している。

信用調査会社によると、岩波薬局は1981年創業で、13年9月期の売上高は2億4千万円。千葉県内で「いわなみ薬局」を展開している。

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■ローソン、内外でM&A、社長に玉塚氏発表、薬局など視野に。
  2014/03/25 日本経済新聞 朝刊

ローソンは24日、玉塚元一最高執行責任者(COO、51)が5月1日付で社長に就任すると正式発表した。新浪剛史最高経営責任者(CEO、55)は代表権のある会長に就き、5月27日付で代表権を返上する。最大手セブン―イレブン・ジャパンの独走態勢が築くなか、小型スーパーなどで独自色を出し、M&Aによる新規事業への参入も狙う。

24日に開いた記者会見で、玉塚氏は「旧来型コンビニモデルだけでは限界がある」と述べた。これを解決する一環として、国内外でM&Aを積極的に仕掛けていく考えも明らかにした。

国内ではドラッグストアや調剤薬局への資本参加について「可能性は十分にある」という。一般用医薬品を扱う薬剤師や登録販売者を確保したり、コンビニとドラッグストアなどを併設した融合店の出店を拡大したりなどを検討する。海外事業では「競合は多いが人口が増え続けており、インフラも整っている」と、北米のコンビニ事業に意欲を示した。

ローソンの2月末の国内店舗数は約1万1000店で、1日1店当たりの平均売上高は約55万円の業界2位。最大手セブンイレブンとは店舗数で1・4倍、1日平均で約12万円の開きがあり、その差は拡大している。

玉塚氏は「同じことをしていても追い付けない」と指摘。ファストフードや生鮮品を一段と強くするとともに、小型スーパーの展開など独自の戦略を進めていく考えを示した。

新浪氏は2002年からトップを務め、生鮮コンビニ「ローソンストア100」など新型店の開発など従来のコンビニの枠にとらわれない新規事業を次々と打ち出し、業界2位の座を固めた。

5月27日付で代表権が外れるが、新浪氏は「二頭体制にならないように、大所高所からアドバイスする」と述べた。

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■医薬ネット通販ケンコーコム、第一類の夜間相談窓口、薬事法改正、24時間販売へ。
  2014/03/26 日経産業新聞

楽天子会社で医薬品のインターネット通販大手のケンコーコムは4月に都内に配送センターを新設する。利用者が夜間に薬剤師にメールなどで相談することができる窓口も併設する。6月の改正薬事法施行以降も継続して、副作用リスクが高いとされる第1類の大衆薬を24時間取り扱う体制を整えるのが狙い。会社全体の薬剤師も増やす。

改正薬事法では、第1類の販売時に、ネット通販会社の薬剤師が利用者とメールなどでやりとりし、利用者の症状や持病の有無、販売する薬の用法などを互いに確認することが義務付けられる。

ケンコーコムは現在、自社サイトと仮想商店街「楽天市場」で第1類を含む大衆薬や日用品など計20万品目を24時間取り扱っている。

法改正以降も継続して第1類を24時間販売できる体制を整えるため、4月に東京都豊島区にある商業ビルの一室に小規模の配送センターを新設する。センターの相談窓口は午後6時〜午前9時までの夜間帯のみ稼働する。常駐する薬剤師が利用者からの問い合わせを受け付け、解熱鎮痛薬「ロキソニンS」など第1類の大衆薬約100品目を配送する。

日中は千葉県市川市と福岡県飯塚市の既存の大型配送センターが受付窓口となり、薬剤師が待機する。

夜間専用の窓口とあわせて24時間、利用者に対応することができる体制にする。

薬剤師も既存の配送センターなどにいる10人に加え、配送センター開設にあわせて4月に5人採用する。ドラッグストアや調剤薬局の出店拡大などで薬剤師の数は不足している。

そのため薬剤師の数が多く、比較的採用が容易な都内に配送センターを設置する。

第1類の販売で利用者と薬剤師とのやりとりを簡単にできるように、メールに加え自社サイト内に4月末までにチャット形式の交流システムを導入する。楽天市場の店舗でも同様に利用者が簡単にやりとりできる仕組みを取り入れる予定。

2013年1月の最高裁判決で大衆薬のネット販売が事実上解禁され大手小売りや中小薬局の参入が相次いでいる。ただ100種類程度ある第1類については取り扱うネット販売業者は少ない。

ケンコーコムは法改正に対応した第1類の取り扱いサービスを充実させ、サイトへの誘客につなげたい考えだ。同社の13年4〜12月期の売上高は前年同期比約8%増の約142億円。一連の施策で事業拡大を目指す。

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■メディカル一光、介護事業会社を買収、ヘルスケア、第2の柱に、18年に100億円めざす。
  2014/03/28 日本経済新聞

調剤薬局チェーンを展開するメディカル一光は、鳥取県と島根県で有料老人ホーム事業などを手掛けるハピネライフケア(鳥取県米子市)を買収する。介護などヘルスケア事業を強化し、認知症対応型グループホーム事業などにも参入する。

団塊の世代を中心とする今後の介護需要の拡大をにらみ、ヘルスケア事業を第2の柱に育てる方針で、2018年に同事業で100億円の売り上げを目指す。

メディカル一光の子会社であるヘルスケア・キャピタルが4月1日付でハピネライフケアの全株式を取得する。27日に株式譲渡契約を結んだ。取得額は明らかにしていない。

ハピネライフケアは1988年設立で、資本金は3260万円。鳥取、島根の両県で4カ所の有料老人ホーム、3カ所の認知症対応型グループホーム、9カ所の通所介護施設など計36の介護関連施設を運営するほか、訪問介護や福祉用具のレンタル販売なども展開している。パートも含め従業員は約400人。13年3月期の売上高は16億9500万円。

メディカル一光は現在、三重のほか島根、大阪、滋賀の4府県で12カ所の有料老人ホームや兵庫県で2カ所の訪問介護事業所などを運営。今回の買収により、同社の有料老人ホームとグループホームなどの定員は計700床と現在の2・5倍に増える。

新たに認知症の高齢者が入居するグループホームのほか、賃貸アパートに安否確認サービスを組み合わせた「サービス付高齢者向け住宅」や、複数の介護サービスを提供する「小規模多機能型居宅介護」に参入する。調剤薬局で培った医療機関との連携を強化し、高齢者の介護ニーズに対応できる体制を整える。

また、今月に三重県内で3カ所の有料老人ホームなどを運営する三重高齢者福祉会の全株式をヘルスケア・キャピタルが取得して子会社にした。今後は介護施設向けの給食事業にも参入する。

メディカル一光は、13道府県でチェーン展開し、14年2月期は全事業で228億円の売上高を見込む。今後、調剤薬局を展開する西日本を中心にヘルスケア事業を拡大していく。10年後の24年までに有料老人ホームやグループホームなどで定員5000床規模まで拡大を目指す。

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■ドラッグ店で血液検査、三菱ケミカルHD系、自営業者・主婦向け、5年で50万人目標。
  2014/03/28 日経産業新聞

三菱ケミカルホールディングス傘下の健康ライフコンパス(東京・千代田)は一般向けの血液検査サービスを本格展開する。企業などの健康診断を受けていない自営業者や主婦などの需要増が見込めるためで、調剤薬局を併設するドラッグストアの店頭などで検査結果を提供する。2015年3月末までにサービスを手掛ける店舗数を1000店に増やすとともに5年以内に利用者を50万人にする計画だ。

サービス名は「店頭セルフチェック」。調剤薬局を併設するドラッグストアの受付や休憩コーナーなどで、利用者が常駐する薬剤師のアドバイスを受けながら専用のキットを使って採取した血液を検査する。

通常の病院で行う血液検査に比べ採血量も3〜4滴(約0・2ミリリットル)と微量で、体に負担が少ない。検査は三菱ケミカルホールディングスグループで、臨床検査などを手掛けている三菱化学メディエンスに委託する。約1週間後に各コレステロールや尿酸値など13項目についての検査結果票を店頭で利用者に渡す。

サービス全体の価格は3000円前後(税抜き)。利用者は専用サイト「じぶんからだクラブ」で会員登録すると検査結果を管理できる。年齢や身長、体重などを登録すると、サイト上で1日の適正摂取カロリーのほか、食生活や運動などについてのアドバイスも受けることができ、生活習慣病の予防にもつながる。

これまで健康ライフコンパスは病院以外での血液検査について規制に抵触するか曖昧だったため、地域の自治体や保健所などに報告したうえで試験的に事業を展開してきた。ただ、2月に厚生労働省から利用者が自分で採血することが適法と認められたことや、自営業者、主婦、高齢者の需要増が見込めることから本格展開する。

ツルハホールディングスなど大手10社程度と組んでサービスを提供する店舗を増やす。地域も全国に広げ、15年3月期末までに店舗数を1000店にする。サービスを提供する店舗を増やし、5年以内に利用者を50万人程度にする計画だ。

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■エプソン販売、追加出資、薬局向けシステム会社に。
  2014/03/29 日本経済新聞

セイコーエプソンの販売子会社であるエプソン販売(東京・新宿)は28日、調剤薬局向けシステムを構築・販売するイーエムシステムズ(EM社)が保有する自己株式約20万株を5億円弱で取得したと発表した。エプソン販売のEM社への持ち株比率は従来保有分と合わせ3.06%となる。

エプソン販売はこれまでもEM社にインクジェットプリンターなどの機器を卸していた。エプソンが製品群を増やしているビジネス向けプリンターを薬局などに拡販する狙いだ。

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■スマホで処方箋「受付サービス」開始
  2014/03/31 薬事日報

順番待ち予約サービス「EPARK(イーパーク)」は、飲食施設などの混雑状況を携帯、スマートフォン、PCを通してリアルタイムで確認、順番予約ができる「次世代型受付機」として好評だ。これを運営するSGSが2013年10月から薬局向けにも、スマートフォンを使った、待たずに薬を受け取れるサービス「処方便」を本格的に開始した。今年2月末時点で総合メディカルや阪神調剤薬局など既に850店舗と契約が成立している。今月末には1500店舗、14年度末には1万店舗へと同サービスの契約店舗の拡大を見込む。

EPARKは全国の人気施設、飲食店や携帯ショップ、医院、旅行代理店など全国5000を超える店舗・施設に導入されており、会員数も770万人を超えている。SGSでは「薬局での待ち時間を有効に使いたい」「帰宅途中、自宅に近い薬局で薬を受け取りたい」など、多くの会員からの声に応えるため「処方便」を誕生させた。

「処方便」利用の流れとしては、患者はスマートフォンで処方箋の写真を撮影し、EPARK導入薬局に送信するという簡単な操作で使用できる。薬局側では送られた処方箋画像を、案内用端末である「ipad」画面で確認(プリントは可能)し、薬の準備をする。準備ができた時点で患者にipad画面から「調剤完了」ボタンを押すことで、患者に「お薬の準備ができました」とメール連絡が入るWeb上の簡便な仕組み。

もちろん、ipad画面上で受け取った処方箋画像が不鮮明、必要な医薬品が在庫不足の場合などは、直接患者へのメール連絡や問い合わせができるようにも作られている。患者が処方箋を送信する際、「ジェネリック医薬品希望」など予め薬局側から、調剤の準備をする上で必要な確認・質問事項(5項目までカスタマイズ可能)を求める機能が備わっている。添付できる処方箋は家族単位の利用を想定し、1回5枚まで可能。

患者が薬局を検索し「マイショップ登録」することで、かかりつけ薬局として認識してもらうことにもつながる。また、マイショップ登録の会員(患者)に対し、薬局側から薬の効果や副作用、病気の予防法などの情報を配信できる機能もあり、患者とのコミュニケーションの充実増強にも有用なツールだ。

今後、投薬後に医薬品情報をつけて返信することで、「マイページ内に電子お薬手帳を構築する仕組み」も今夏をメドに導入予定。スマホを持たない高齢者などのガラケー利用者には、「次回来局予定日のお知らせ機能」を持たせるなど、患者と薬局両者にとって、より利便性・付加価値の高いサービス開発に余念がない。

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■メディシスとファミマ、東京に一体型1号店、コンビニと薬局。
  2014/04/02 日本経済新聞

調剤薬局大手のメディカルシステムネットワークは1日、ファミリーマートと組んで薬局とコンビニエンスストアを一体にした1号店を東京・新宿に初めて開いた。店内の調剤スペースで処方箋を受け付けるほか、一般用医薬品(大衆薬)約170種を扱う。多様なニーズを取り込み、客数を増やしたい考え。

「ファミリーマート+なの花薬局新宿百人町店」の売り場面積は約86平方メートルで、一般用医薬品を含め約3600種類の商品を置く。近くに病院があるため包帯やガーゼなどを充実。栄養調整食品や、食べやすい「やわらか食」なども品ぞろえし、高齢者の需要を取り込む。

メディシスとファミマは昨年5月、一体型店舗を開発するため業務提携した。1号店でノウハウを培い、店舗を順次増やしていきたいという。

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2013年11月20日

調剤薬局、最近の動き

久しぶりに、ここ3ヶ月の調剤薬局関連ニュースをまとめてみました。この3ヶ月はいろいろな動きがあり、ちょっと驚いています。

大雑把に言うと、『調剤薬局業界内の再編』と、『コンビニ・ドラッグストアを巻き込んだ新業態(中心は調剤薬局)開発の動きが加速』している、といった感じです。。

調剤薬局業界では最大手のアインファーマシーズでも売上高1,545億円でシェアは2%程度。来年4月の薬価引き下げや消費増税で収益力が大幅に低下する懸念があるため、業界では「駆け込み売却」が続く可能性が高まり、業界再編への動きが加速すると予想されています。

また、コンビニとドラッグストアは、それぞれの業態の企業間競争を有利に進めるために調剤薬局という業態を取込んだ新業態の市場投入をすでに実行して、その動きを加速させてきています。

来年は、診療報酬改定消費税引き上げの年。この2つの動きは、しばらくは続くのではないかと思います。


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■ 在宅訪問特化の薬局、ミック、静岡市内に開設。
  ⇒2013/08/24 日本経済新聞 地方経済面 静岡

調剤薬局チェーンのミック(藤枝市)は自宅や介護施設で療養中の患者に医薬品を届ける在宅訪問に特化した薬局を静岡市で開設する。同社が在宅訪問に特化した薬局を開くのは初めて。高齢化の進行で自宅などで医薬品を受け取る需要が高まっていることに対応する。

9月2日に「イエロー薬局在宅調剤センター」を開く。介護保険が適用される患者の自宅に医薬品を届けるほか、介護施設では施設ごとに患者の処方箋を受け取り医薬品を配達する。個人の場合はファクスで送信された処方箋に基づき医薬品を届ける。

在宅訪問の調剤に特化するため、受け付け対応のスタッフなどを置かず、薬剤師3人のみの体制で運営する。衛生管理を徹底するため、無菌の調剤室を設置する。ホームヘルパーなど介護職員向けに医薬品や医療費に関するセミナーも開く。

同社によると、通常の薬剤処方よりも価格は高くなるが、緊急時や夜間も対応するという。「当面は月200枚の処方箋の受け付けを目指す」といい、今後は同様の薬局の出店も視野に入れる。

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■ アインファーマ、純利益66%増、5〜7月15億円。
 ⇒2013/08/29 日本経済新聞 朝刊

調剤薬局最大手のアインファーマシーズが28日発表した2013年5〜7月期連結決算は、純利益が前年同期比66%増の15億円だった。主力の調剤薬局を積極出店し、既存店の売り上げも好調だった。広告宣伝費の見直しなどで経費を圧縮した効果も出た。

売上高は14%増の412億円だった。調剤薬局はM&A(合併・買収)を含めグループ全体で18店を新たに出し、総店舗数は577店に増えた。処方箋1枚当たりの単価が上昇し、既存店の売上高も4%伸びた。

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■ 調剤薬局に食品・日用品、レデイ薬局、高齢者需要取り込み。
  ⇒2013/09/14 日本経済新聞 地方経済面 四国

レデイ薬局は食料品や日用品などの販売コーナーを設けた調剤薬局を新たに出店する。処方された薬を買うついでや近所で買い物を済ませたいという高齢者らの需要を取り込む戦略。17日に愛媛県大洲市長浜地区で1号店をオープンする。同社が地盤とする四国は少子高齢化が急速に進んでいることから、これまでマスクやガーゼなどに限られていた調剤薬局での物販を強化する。

店舗名は「レデイ薬局大洲長浜店」で、店舗面積は約163平方メートル。半分は調剤薬局で、残り半分に物販コーナーを設ける。食料品ではカップ麺やレトルト食品など、日用品では洗剤やティッシュペーパーなどを販売する。長浜地区は高齢者の割合が高く、介護用オムツなども品ぞろえする。

同社はドラッグストアも展開しており、店舗面積が小さいドラッグストアを調剤薬局に改装する際に、食料品などの物販スペースを残した店舗は既にある。新規の調剤薬局に食料品や日用品の販売コーナーを備えるのは今回が初めてだという。

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■ 桜井薬局セントラルホール(仙台市)――地元商店街で映画デート(この街この店)
 ⇒2013/09/16 日経MJ(流通新聞)

東北最大の商都、仙台。東西南北に張り巡らされたアーケード街には長い間地元の人々に愛されてきた空間が点在する。人通りが絶えないダイエーの対面にある老舗調剤薬局のビルがその一つ。3階に上ると154席のレトロな映画館が迎えてくれる。

その名も「桜井薬局セントラルホール」。上映するのは郊外のシネマコンプレックス(複合映画館)ではほとんど見られない知る人ぞ知る作品が中心だ。赤じゅうたんのロビーに天井の高いホール。とても商店街のビルの一室とは思えない。

2週間に1回作品を替え、仙台周辺でここでしか上映しない作品が年間20本以上。地元出身の俳優が出演する映画を公開するのも地域密着の映画館ならでは。舞台挨拶に来場する俳優も多く、来場した俳優が書いたロビー壁のサインが目をひく。

街中で映画を上映したいという関係者の思いが実り、このホールが完成したのは1979年。当時は薬局と別の会社が運営しホールの名前も違った。しかし衛星放送の台頭などで来場者は減り、経営は行き詰まる。2007年、文化の灯を消すまいと桜井薬局が直接経営に乗り出し、ホール名に薬局の冠が付いた。今は合同会社仙台セントラル劇場が設立され、バトンを引き継いでいる。

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■ 福島工業、薬用保冷庫を小型化 調剤薬局向け
  ⇒2013/09/17 07:01 日経速報ニュースアーカイブ

福島工業は小型の薬用保冷庫を開発し、20日から発売する。同社の従来機種より庫内容量を大幅に小さくして、設置スペースが限られる調剤薬局などの卓上に設置しやすくした。庫内温度を1度単位で制御できるため、保管する薬品の品質劣化を防げるという。3年後に年間3000台の販売を計画している。

発売するのは省エネの薬用保冷庫「メディフリッジ」シリーズの最新機種。同シリーズの従来機種で最小の庫内容量は300リットルだったのに対し、新製品は42リットルにして、調剤薬局の卓上などに設置しやすくした。

幅50センチメートル、奥行き45.2センチメートル、高さ69センチメートルで、希望小売価格は14万8000円。

マイコン式の温度調節器によって庫内温度を2〜14度の範囲で1度単位で管理することができる。調剤薬局などでは従来は小型保冷庫として家庭用冷蔵庫を転用することが多かった。

ただ、1度単位での精密な温度管理ができないと、薬品の品質を保てない可能性があり、調剤薬局などからの「正確な温度管理ができる小型の専用保冷庫が欲しい」との要望に対応した。

近年出店が増えている調剤薬局やドラッグストアの調剤コーナーへの新規購入や買い替え需要として売り込むほか、既に大型機種を導入している病院などへも普及を目指す。

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■ 京葉沿線、集客争い激化、「ららぽーと」西館11月開業、日用品充実、来店増狙う。
  ⇒2013/09/19 日本経済新聞 地方経済面 千葉

12月開業 イオンモールに対抗
 
三井不動産は18日、建て替え中の商業施設「ららぽーと TOKYO―BAY」(千葉県船橋市)の西館を11月22日に開業すると発表した。食品スーパーや赤ちゃん用品店、医療モールなどをとりそろえる。ららぽーとが立地するJR京葉線沿線にはイオンモールの旗艦店が12月に開業する。リニューアルする西館では日用品の品ぞろえを充実し、地元客の来店頻度を高めて対抗する。

西館は4階建てで延べ床面積は約4万1000平方メートル。1〜3階に52店が入る。1階には食品スーパーのロピア(神奈川県藤沢市)のほか、北海道や九州・沖縄の物販店などを集めた。諏訪商店(千葉県市原市)も県産品を扱う物販店「房の駅」を出店する。ドラッグストアやクリーニング店なども1階にまとめ、日常的な買い物が1カ所で済むようにした。

2階にはアカチャンホンポやトイザらス・ベビーザらスといった子ども用品、雑貨やインテリアなどを集めた。3階には泌尿器科や皮膚科など6つの診療科のほか、調剤薬局も構える。これまでは全館で眼科と歯科しかなかったが、高齢者の来店が増えているのに対応する。

ららぽーとは日本のショッピングセンター(SC)の先駆けとして1981年に開業した。商圏は半径20〜30キロメートルにおよび、年間の来店者は2500万人を超える。

ただ、休日の来店者が10万人に達するのに対し、平日は2〜3万人にとどまる。三井不は西館の建て替え開業で平日の来店者を上積みし、2015年3月期の売上高を13年3月期比で3割増の750億円に引き上げる考えだ。

西館のテナント構成は12月に開業する「イオンモール幕張新都心」も意識している。5棟からなるイオンモールは店舗数350。子どもの就業体験施設や吉本興業の専用劇場などを館内に設け、店舗だけでなくイベントでも集客する戦略だ。年間来店者は2500万人を見込む。

三井不は「開業初年度は少なからず売り上げに影響する」とみるが、地元客の来店頻度を高めて対抗する考え。海浜幕張エリアの買い物客についても「衣料品店の質と量は、ららぽーとの方が手厚く引き続き取り込める」と強調する。

京葉線沿線には、舞浜駅前のイクスピアリ(浦安市)、アリオ蘇我(千葉市)など大規模商業施設が並ぶ。施設間の集客競争はますます激しくなりそうだ。

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■ JCBなど、ココカラファインで14種類の電子マネーの取り扱い開始
  ⇒2013/09/20 プレスリリース 金融

ドラッグストア大手の株式会社ココカラファインと三菱UFJニコス株式会社、株式会社ジェーシービー、三井住友カード株式会社、楽天Edy株式会社の5社は、全国1,200店超のココカラファイン全店舗に9種類の「交通系電子マネー」や、「楽天Edy」「nanaco」「iDTM」「QUICPay」「PiTaPa」といった電子マネーの導入で合意、10月1日からその取り扱いを開始します。

「おもてなしNo.1になる」をコーポレートスローガンとするココカラファインは、本年4月にグループ6社(セイジョー(横浜市)、セガミメディクス(大阪市)、ジップドラッグ(名古屋市)、ライフォート(神戸市)、スズラン薬局(小樽市)、メディカルインデックス(旭川市))を統合してドラッグストアと調剤薬局を運営するココカラファインヘルスケアを設立。総合的な健康関連サービスの提供を通じて、地域社会への貢献を目指しています。

従来、利用可能な店舗・種類が限定されていた電子マネー決済が、今般、全国1,200店超のドラッグストア、及び調剤薬局の全店で14種類を利用することが可能となります。また、今回の導入に合わせココカラファインでは、顧客サービスの向上を目指し、同社最大規模の電子マネー利用促進キャンペーンを実施します。

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■ 富士経済、地域医療連携・電子カルテシステムの国内市場調査結果を発表
⇒2013/09/26 プレスリリース IT

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済は、2013年5月から7月にかけて、病院や診療所内で情報共有をする電子カルテシステム、施設間での情報共有を可能とする地域医療連携システム、電子カルテと連携する院内システム及び関連機器システムの市場について調査を実施した。

<調査結果の概要>

医療関連市場は国の政策に左右される傾向にある一方で景気の影響を受けにくく、リーマンショック後も成長を続ける数少ない国内市場の一つである。中でも医療情報業界は、厚生労働省が総務省や経済産業省と連携しながら医療のIT化を進めており、中長期的な市場拡大が期待される。


1.電子カルテシステム等

全体
 2012年:1,588億円
 2020年予測:1,848億円
 12年比:116.4%

 病院向け電子カルテシステム
  2012年:968億円
  2020年予測:1,126億円
  12年比:116.3%

 診療所向け電子カルテシステム
  2012年:139億円
  2020年予測:189億円
  12年比:136.0%

院内での情報共有を可能とする基幹システムである、病院・診療所などの医師の診療の経過を記したカルテを電子化し管理する電子カルテシステム、クラウド型電子カルテサービス、薬局での服薬履歴や指導歴等を電子化し管理する調剤薬局システムを対象とする。

病院向けは、500床以上に続き300〜499床でもリプレイスを中心とした成熟市場になりつつあり、伸びが鈍化している。今後は300床未満での普及が重要となるが、コスト負担が大きく、大病院ほどの効果を得にくいことから導入が遅れている。しかし、機能を絞り込んだパッケージ商品など導入のハードルを下げた商品が投入されており、スピードは緩やかではあるものの、着実に普及が進むとみられる。電子カルテの普及率は2012年末時点で21%、2020年末時点では37%が予測される。これまで以上に院内システムとの連携や院外施設との連携が進むと考えられる。

診療所向けは、2005年頃から普及が進んでいる。パッケージ化された比較的廉価な商品があり、特に無床施設での導入が多い。普及率は2012年末時点で23%、2020年末時点では35%が予測される。

◆クラウド型電子カルテサービス
 2012年:6億円
 2020年予測:32億円
 12年比:5.3倍

クラウド型の電子カルテシステムは、サーバの購入・構築費用や空調などの電気代の負担を必要とせず、初期導入費用の小ささから拡大が期待される。初期導入費用よりサービス料の方が金額として大きくなるため、本市場は導入後のサービス市場を対象とする。

2010年に改訂された「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」により医療情報の民間管理が認められ市場が立ち上がった。当初はデータの外部保存への抵抗感も強くみられたが、徐々にクラウドの認知度や信頼度が向上しつつある。2013年より本格的な普及期に突入しており、大手ベンダーも本腰を入れ始めている。導入先は初期導入費用の大きさから電子カルテの導入が進まなかった小規模病院及び診療所で、主に若手開業医が導入している。


2.地域医療連携システム

 2012年:36億円
 2020年予測:33億円

地域医療連携システムは、病院や診療所などに分散する患者データを共有化することで、医療圏全体(二次医療圏が主)で質の高い医療サービスを行うための基盤となる。現状では診療情報の共有が中心であるが、共有した診療情報をベースに疾病管理や救急医療支援などへ広がり、既存システムの拡張や連携を生かした次世代ネットワークの構築も期待される。

厚生労働省が地域医療連携のシームレス化や地域包括ケアの推進策として、患者の紹介・受入や情報共有に対して診療報酬加算や強化を打ち出し、地域医療連携システムの導入を後押ししている。また、中小規模の病院や診療所へ電子カルテを普及させるきっかけとなるため、メーカーも同様に普及を目指している。

システム導入に対して「地域医療再生基金」により支給される補助金で、地域医療連携システム市場は大きく拡大したが、2013年度で一区切りとなる。2014年度以降は補助金がなくなり市場の縮小が予測されるが、二次医療圏(一次:市区町村、三次:都道府県)を超えた連携ネットワークの構築や包括的な疾患管理、ターミナルケアなどの課題解決に向けて、次年度以降も何かしらの支援継続が期待されることや、基金に頼らない地域医療連携システムの導入も見られていることから、2014年と2015年の26億円を底に、2020年には33億円まで拡大が予測される。

2000年前後には補助金を活用したシステム導入が相次いだ。しかし、継続的に運用するための費用を勘案せず導入に踏み切ったエリアでは、運用が続かないこともあった。現在では中核となる病院が負担、加入する病院が負担、など様々な形で運用費用を確保する枠組みが作られており、継続運用の事例も増えている。

増大する医療費を抑えるため病院から診療所へ、診療所から在宅介護へ患者の分散化を進めている。そのためには情報共有が必要となるものの、どの程度の情報を共有するかという点では、詳細なガイドラインも現状はなく医療用の個人情報保護法が必要とされている。また、地域医療連携システムも医療施設だけではなく介護施設との連携も考えられるが、保険等の制度が異なるため、枠組みの整備も必要となる。


3.院内システム

全体
 2012年:1,434億円
 2020年予測:1,169億円
 12年比:81.5%

 オーダリング・レセコン除く
  2012年:812億円
  2020年予測:840億円
  12年比:103.4%

オーダリングシステムとは、医師の指示をコンピュータに入力することで、関連部門への伝達を自動化、迅速化するシステムである。システムとしては電子カルテにも一部組込まれることから、オーダリングシステムから電子カルテシステムへ置き換わりつつあり、市場は縮小している。また医事会計システム(レセコン)も電子カルテシステムでパッケージ化されており、同様に縮小している。

オーダリングシステムとレセコン市場の縮小により、院内システム全体としては縮小が予測されるものの、これを除いた院内システム市場では拡大が予測される。既に導入が進んでおりリプレイスが多い検体検査システム、循環器システムなどは横ばいや微減であるが、看護支援システム、リハビリ管理システムなどは未導入な施設も多く、徐々に導入が進むとみられ微増が予想される。

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■ 九州の調剤薬局を買収、メディカルシステム、「全国チェーンに」。
  ⇒2013/09/30 日経MJ(流通新聞)

調剤薬局チェーン大手メディカルシステムネットワークは、ジャスダック上場で九州地盤の同業、トータル・メディカルサービスに対し、TOB(株式公開買い付け)を実施し、全株を取得すると発表した。買い付け価格は3200円(27日終値は1066円)で、取得金額は47億円。トータル社はTOBに賛同する方針を表明した。

メディシス子会社の薬局運営会社ファーマホールディングがTOBを実施。TOB成立の条件となる下限は議決権ベースで3分の2にあたる99万404株で、上限は設けない。買い付け期間は30日から11月19日まで。

都内で記者会見した九州地盤のチェーンを傘下に収めるメディシスの田尻稲雄社長は「全国につらなる薬局チェーンになる」と表明。トータル社の大野繁樹社長は「メディシスの九州の拠点として協力していく」と応じた。

トータル社の2013年3月期の売上高は113億円。そのうち約15億円を給食事業が占める。

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■ メディシス、大阪に医療・介護施設、31億円投資、15年メド。
  ⇒2013/10/01 日本経済新聞 地方経済面 北海道

メディカルシステムネットワークは30日、2015年11月をメドに大阪府豊中市に医療と介護の複合施設を開くと発表した。投資額は約31億円。豊中市の社会医療法人純幸会との共同事業で、メディシス子会社の日本レーベン(札幌市)がサービス付き高齢者住宅や調剤薬局を運営する。

複合施設は純幸会が所有する土地に建設し、地下1階から地上9階までが病院、10階から14階までがサービス付き高齢者住宅となる。病院部分は純幸会が建物を所有し、運営する。日本レーベンは施設の隣接地に、調剤薬局などが入るテナント棟を別途つくる。

メディシスは地域の基幹病院と組み札幌市内で医療と介護の複合施設を2棟展開する。関西地区に進出し事業を広げる。

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■ 薬「現金問屋」2社、所得隠し、国税指摘。
  ⇒2013/10/02 日本経済新聞 西部夕刊 社会面

病院や調剤薬局から医薬品を現金で買い取って別の病院などに転売している東京都内の医薬品卸売業の2社が、東京国税局の税務調査を受け、2011年までの4年間で計約5000万円の所得隠しを指摘されていたことが2日、分かった。「秘密厳守」とうたった仕入れ先を隠すための簿外処理が、仮装隠蔽に当たると判断された。すでに修正申告したもようだ。

こうした卸売業者は「現金問屋」と呼ばれ、病院側による裏金づくりの温床になっているとの指摘がある。

関係者によると、東京国税局から指摘を受けたのは「みのり薬品」(東京・千代田)と「高洋薬品」(同)。

2社は仕入れ先を秘匿するために薬の仕入れの一部を簿外で処理し、その売却益を所得から除外するなどしていたという。重加算税を含めた法人税の追徴課税は計約1500万円。
 消費税についても、仕入れ先を明らかにしなかったため控除が認められず、計約6000万円が追徴課税された。

2社は「担当者が不在でコメントできない」(みのり薬品)などとしている。

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■ 商工中金福岡支店、調剤薬局に協調融資。
  ⇒2013/10/04 日本経済新聞 地方経済面 九州

商工中金福岡支店は、りそな銀行や横浜銀行と組み、調剤薬局のニック(福岡市、吉川正男社長)に11億円の協調融資を実行した。ニックは九州や中国地方などで約70店を持っており、東北や関東地方などでの新店の開業費に充てて営業基盤を広げる。

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■ 「ファミマ」+調剤薬局、都内に第1号、ファーマライズと融合店。
  ⇒2013/10/04 日経MJ(流通新聞)

ファミリーマートはファーマライズホールディングスと組み、コンビニエンスストアと調剤薬局を融合した新型店を東京都千代田区に開いた。150平方メートルのコンビニと30平方メートルの調剤薬局を組み合わせており、周辺の企業に勤める会社員や近隣に住む人らの日常の買い物や処方薬の需要を獲得する。

この「ファミリーマート+ファーマライズ薬局末広町店」は24時間営業。調剤窓口は平日の午前9時から午後6時まで開く。レジが別のコンビニ側は通常のファミマ同様に弁当や菓子、飲料、日用品をそろえ、一般用医薬品(大衆薬)も280種類を用意する。副作用などのリスクが高い第1類医薬品は、調剤薬局側の薬剤師が売る。

ファミマはヒグチ産業(大阪府東大阪市)や大賀薬局(福岡市)など6社のドラッグストアと組んだ融合店を10店展開している。調剤薬局との融合店はファーマライズとの末広町店が初めてで、今後2年間で10店程度を出す計画だ。

コンビニと調剤薬局の融合店はローソンとクオールが先行し、30店を運営している。

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■ 健康志向コンビニ、全国に、ローソン、5年で3000店展開。
2013/10/06 日本経済新聞 朝刊

ローソンは健康に配慮した商品をそろえるコンビニエンスストア「ナチュラルローソン」を全国展開する。今後5年間で3千店に増やす。食品を中心に健康志向の商品を多く扱い、中高年を取り込む。通常の店舗も同様の商品を増やし、シニアに照準を合わせる。

ナチュラルローソンは首都圏に現在約110店ある。塩分やカロリーを控えた弁当、野菜を多く使った総菜などを中心に通常の店舗より高めの価格で販売する。大阪、名古屋など首都圏以外の大都市にも店舗を広げ、1万店ある既存の「ローソン」の転換も進める。5年後には全店の2〜3割を占める見通しだ。

通常のローソンでも低糖質のパンや減塩の弁当などを拡充。16年度には食品の25%にあたる約600品を健康志向の商品に切り替え、年間3千億円の売上高を目指す。

コンビニではセブン―イレブン・ジャパンが栄養バランスを考慮した弁当の宅配を本格化し、ファミリーマートも調剤薬局との融合店の展開を始めている。ローソンはシニアや女性の関心が高い「健康」を前面に打ち出して対抗する。

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■ 出店ペース3倍に、レデイ薬局、14〜15年度に30店、岡山に進出。
  ⇒2013/10/08 日本経済新聞 地方経済面 四国

レデイ薬局は7日、2015年2月期と16年2月期にドラッグストアを中心に新たに30店を出すと発表した。従来の3倍のペースで出店する。今期中に岡山市内に1号店を開店する予定で、来期以降は岡山県内で店舗数を増やす。食料品や酒類、文房具などの品ぞろえも増やした店舗を中心に出店し、中四国での事業拡大を目指す。

30店の出店場所は中四国を対象に今後詰めるが、初進出する岡山県での店舗拡大を重視する見通しだ。

11月ごろに岡山市内で店舗面積が約990平方メートルのドラッグストアを開店する予定で、来期以降、同市周辺で店舗を増やしていく。

医薬品に加え、冷凍食品を中心に食料品を充実させるほか、既存の店舗では取り扱いがない衣料品や自動車清掃用品をそろえた新型店も展開していく。これら商品の試験販売を始めた東大洲店(愛媛県大洲市)では売れ行き好調という。

同社はドラッグストアと調剤薬局を手掛ける。現在は四国4県と広島、山口の計6県で201店を営業している。

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■ 調剤薬局、大手が買収攻勢、今年10件超、価格も高騰、「駆け込み」広がる。
  ⇒2013/10/09 日経MJ(流通新聞)

薬価下げ消費増税

調剤薬局の合従連衡が広がってきた。9月27日にはメディカルシステムネットワークが九州地盤の中堅を買収すると発表。今年に入り既に十件超の薬局チェーンの買収が決まった。来年4月の薬価引き下げや消費増税で収益力が大幅に低下する懸念があるため、業界では「駆け込み売却」が続く可能性が高まる。

「値ごろ感としては妥当な線。業界水準としてもそれほどかけ離れた価格ではない」。9月27日のメディシスによるジャスダック上場のトータル・メディカルサービスへのTOB(株式公開買い付け)発表の記者会見で、メディシスの田尻稲雄社長は言い切った。

メディシスが設定した買い付け価格は1株あたり3200円と、発表当日の終値(1066円)の3倍。市場価格と比べ破格の買い取り額に、週明け30日には同業中堅に将来のTOBを見越した買いが集まった。30日の日経平均株価は1・8%下落したが、トータル社と同規模のメディカル一光は5・4%、ファーマライズホールディングスも2・9%上昇した。

市場価格に2倍ものプレミアムを付けた買い付け額に、調剤薬局という特異なビジネスモデルへの期待が透ける。調剤薬局は病院前に店舗を構え、待っていれば患者が処方箋を持って来店する。立地がほぼ店舗の競争力を決め、有望な店舗を買収すれば継続的な収益が得られる。

1月には富士薬品が北海道地盤の調剤チェーン、オストジャパングループを買収。クオールや総合メディカルなどが数十店舗を運営する調剤薬局チェーンを買収した。ツルハホールディングスやココカラファインといったドラッグストア大手も調剤薬局買収に参戦することで買収額をつり上げているようだ。

中堅薬局のオーナー側が売却に動く背後には業界全体の薬剤師不足がある。さらに来年4月には薬価(公定価格)が大幅に下げられる見通しで、消費増税も各社の収益を圧迫する。関東の中堅薬局社長は「自力では薬剤師も採用できず、中長期的な医療費削減もボディーブローのように効いてくる」と先行きに不安を抱く。そこに大手が相次ぎ買収攻勢を仕掛けている格好だ。

しかし現在の高値も長くは続かない見通し。いちよし経済研究所の柳平孝シニアアナリストは調剤薬局の買収価格を「今が最高値」とみる。今後は調剤薬局オーナーの高齢化に加え「薬価改定によって収益悪化を理由に売却に動くチェーンが相次ぎ値段が下がる」と予測するからだ。

調剤薬局業界では最大手のアインファーマシーズでも売上高1545億円でシェアは2%程度。再編への動きが現実味を帯びそうだ。

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■ セブン快走、2社追撃、コンビニ3〜8月、収益格差広がる――ローソン、ファミマ。
  ⇒2013/10/09 日本経済新聞 朝刊

ローソン 健康志向前面に
ファミマ 薬局併設を拡大

コンビニエンスストア大手の2013年3〜8月期連結決算が8日に出そろい、セブン―イレブン・ジャパンが収益力で他社を引き離す構図が鮮明になった。同日ローソンは健康をテーマに品ぞろえや店舗開発を進める新たな事業計画を発表。ファミリーマートはドラッグストアなどと一体化した店舗の強化を打ち出す。出店規模だけでない独自の店舗戦略でセブンを追撃する。

ローソンが同日発表した3〜8月期決算は、メンチカツなど店舗で調理する高品質の総菜が好調で採算が改善、連結営業利益が356億円と前年同期比3%増えた。ただ、過去最高を更新する好業績にもかかわらず、新浪剛史最高経営責任者(CEO)は同日開催した説明会で「従来型のコンビニは飽和状態」と危機感を表明。「ダイナミックに店舗のモデルを転換し成長を目指す」との方針を打ち出した。

まずキャッチコピーを従来の「マチのほっとステーション」から、「マチの健康ステーション」に変更。低カロリー弁当や低糖質のパン、野菜を多く使った総菜などを増やし、大手食品メーカーと味わいを落とさず低カロリーを実現する食品の共同開発も進める。3年後に食品の25%にあたる約600品を健康志向の商品に切り替える。

健康配慮型の「ナチュラルローソン」も全国展開する。

現在首都圏で約110店を展開するが、今後は大阪、名古屋、福岡などに広げ新規出店と通常店からの業態転換を合わせて5年後に3千店に増やす方針だ。

医薬品を販売する店舗も5年後をメドに、現在の約80店から同じく3千店規模まで広げたい考えだ。

スーパーなど他業種の需要を取り込み成長を続けるコンビニ3強だが、収益格差はじわりと開いている。

セブンは有力メーカーと組んで開発する高品質なプライベートブランド(PB=自主企画)商品を大量供給し、集客力と採算性を高める。

3〜8月期の既存店売上高は1・7%増と大手で唯一プラスを確保。営業利益は11%増とローソン(3%増)やファミマ(2%減)を大きく上回った。

人気の高い店頭抽出するコーヒーでもセブンが一歩リード。既に全1万6千店舗で導入済みで、ローソン(約5千店)などより早いペースで設置を進めた。商品力に加え店舗の投資余力でも優位性を高めている。セブンは今期に過去最大の1500店の新規出店を目指しており、一気にシェアを拡大する構え。

ファミマもこれに対抗して同数の出店を目指す。店舗間での顧客争奪戦の激化が、店舗の独自性を高める戦略へのシフトを促している。
 
ファミマはドラッグストアや調剤薬局との複合型店舗の新型店の展開を強化する。現在は10店程度だが、5年で約1千店規模まで増やす。複合店舗に転換することで集客力が高まり、売り上げは5〜9割程度増えるという。「差別化の目玉にしたい」(中山勇社長)と意気込む。

3強の競争が激しくなるなか、4位以下のチェーンの収益状況は一層厳しくなっている。3〜8月期はサークルKサンクスの営業利益が39%減、ミニストップは18%減となった。

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■ 医薬卸、希少疾病薬に照準、大手4社が新会社設立、利益率の高さに期待。
  ⇒2013/10/16 日経産業新聞

メディパルホールディングスなど医薬品卸各社が慢性リンパ性白血病など希少疾病用薬に照準を合わせた社内体制を整備している。限られた患者への流通という特殊性はあるが、厚生労働省が希少疾病用薬の普及に対する支援を拡充していることが背景にある。

今年6月、医薬品卸大手のアルフレッサホールディングスは希少疾病用薬を扱う新会社「エス・エム・ディ」を設立した。昨年3月にスズケンが希少疾病用薬を扱う会社を設立して以降、メディパルホールディングス、東邦ホールディングスも希少疾病用薬を扱う新会社を設立しており、大手4社が希少疾病用薬を扱う会社を立ち上げた形となる。

アルフレッサのエス・エム・ディの特徴の1つは、複数の温度帯の製品を同時に運ぶことができる、特殊な保冷ボックスだ。それにより、コストを抑えながら付加価値を付け、顧客の囲い込みをはかる狙いだ。

メディパルホールディングスと臨床試験大手のシミックホールディングスが共同で2012年に設立したオーファンパシフィックは、卸の機能だけでなく希少疾病用薬の開発も手がけるようにした。

また、希少疾病用薬を開発する製薬企業に対し、開発資金を援助する代わりに独占販売権を得る契約を結んでいる。現在、17品目の優先販売権を確保しているという。

希少疾病用薬に対し、卸各社が別会社を設立している背景には、患者数が少ないため、一般的な生活習慣病薬のような在庫・流通のシステムが必要ないのに加え、利益率の確保がある。エス・エム・ディの草間保治社長は、「別会社にすることで長期収載品などの価格に引っ張られず、過当競争に陥らないようにした」と話す。

医薬品卸は再編が進み、ここ数年は大手4社でシェアの9割を握るほどになった。だが、「卸は4社に集約したことで、逆につらい状況になっている」と、メディパルホールディングスの依田俊英常務は話す。

再編により、いずれの卸も全国に配達網を完備した。配送網が同じならば、差異化のポイントは価格にならざるを得ないからだ。その結果、各社ともに売り上げは順調に推移しているものの、90年代は10%以上あった売上総利益率は、2009年度以降6%台で推移。売上高営業利益率にいたっては、2010年度に0・13%まで低下した。

幾分改善したとはいえ、2012年度も1%を割り込む。

今後、年末にかけて、来春の診療報酬改定の議論も活発になる。医療費の財源が限られる中で、「調剤薬局がもうけすぎ」との厳しい意見も少なくない。調剤薬局にとって厳しい改定となれば、医薬品卸にさらなる値下げの圧力がかかることは想像に難くない。

希少疾病用薬の市場の盛り上がりは、利益率の低迷に悩む卸各社に福音となるか。

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■ 日本M&A、営業益最高 4〜9月20億円
  ⇒2013/10/16 02:00 日経速報ニュースアーカイブ

日本M&Aセンターの2013年4〜9月期の連結営業利益は前年同期比3割増の20億円前後になったようだ。3期連続で最高益を更新した。中小企業のM&A(合併・買収)が活発化しており、主力の仲介事業が伸びて業績をけん引した。

売上高は22%増の40億円程度と、4期連続の増収となったようだ。主要顧客である中小企業では経営者の高齢化と後継者不足が深刻化しており、他社に経営を委ねる事業の継承案件が増加した。調剤薬局業界を中心に業界再編の動きも活発で、仲介事業の受託件数が堅調に推移した。人件費や外部からの紹介料などは若干増加するものの、売上高の伸びで吸収し増益となった。

従来予想は売上高が35億円、営業利益が16億円だった。14年3月期通期の業績予想は据え置く見通し。

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■ 来春の大卒採用内定数、理系2年ぶり増加、医療・介護がけん引、本社調査。
  ⇒2013/10/21 日経産業新聞

三菱電機、5年連続首位

日本経済新聞社がまとめた「2014年度採用状況調査」(調査時点は10月1日)によると、理工系大卒者の内定者数は13年春の採用実績に比べて1・6%増となり、2年ぶりに増加に転じた。調剤薬局を展開するアイングループが8割増やすなど、医療・介護分野で採用数を増やす企業が増加、全体をけん引した。これまで大量の技術者を採用してきた三菱電機や東芝なども水準を維持した。

三菱電機は5年連続で首位に立った。内定数は13年度実績(680人)からほぼ横ばいの670人。エアコンや鉄道車両の省エネルギー性能を上げるパワー半導体や、分速数百メートルの輸送性能がある高層ビル向け昇降機の開発など、成長分野に必要な日本人技術者の育成を急ぐ。工場の生産管理の技術者も養成する。

同社の山西健一郎社長は国内工場を「マザー工場」と位置付ける。今後、タイなどアジアの海外工場を段階的に増強するにあたり、熟練および中堅の日本人技術者が指導役として必要になる。必要な時に必要なだけ部品を調達、生産を効率化させる「JIT(ジット)活動」を引き継ぐ人材も育成する。

東芝も理工系大卒で、13年度実績(360人)並みの350人に内定を出した。次世代半導体の技術開発者などを採用、田中久雄社長が原子力発電設備と半導体に続く「第3の矢」とするヘルスケア分野にも人員を割り当てる。

技術者派遣最大手のメイテックグループは13年度実績比4・9%増の583人を採用する。自動車やスマートフォン(スマホ)の部品メーカーなどからの派遣需要が相次ぎ、約7000人いる技術者のほぼ全員を派遣しているため新規採用を増やし対応する。

メイテックは様々なメーカーに技術者を派遣するが、仮にメーカーが生産拠点を海外に移しても、研究拠点は国内に残すため、グローバル化しても一定の派遣需要は必ず残るとみている。

技術職に加え、14年度採用状況調査では医療や医薬、介護関連で理工系を積極的に採用する動きが特徴的だった。

3位の給食大手、日清医療食品は高齢化の進展を背景に理工系大卒の採用を1・4倍に増やした。病院や介護施設向けの給食需要が急拡大しているほか、昨年から手掛けている高齢者向けの弁当宅配事業が好調なためだ。健康志向の高まりなどで栄養士の資格を持った人材の獲得に力を入れているという。

調剤薬局最大手アイングループは、薬学部卒業生を中心に452人を採用する。年間50店舗ペースで店舗を出店、在宅で寝たきりの患者向けに処方薬を届ける在宅調剤サービスも手掛けていることから、事業拡大に不可欠な薬剤師を積極的に確保する。

薬剤師は調剤薬局だけでなく調剤窓口を設けるドラッグストアでも必要になる。06年度から薬学部がこれまでの4年制から6年制に切り替わり、薬剤師がとれない期間が続いた反動もあり争奪戦となっているという。

一方、文系大卒は0・9%の減少。13年度の5・6%増から一転、マイナスとなった。

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■ 岐阜経済特集――先進的な試み続々、商業施設、集客競う、車販売、モール式で快走。
  ⇒2013/10/21 日本経済新聞 朝刊

ショッピングモールの中に、トヨタ自動車系の販売店6店舗が並んだ約250メートルの自動車モールが伸びる。買い物ついでの家族連れやカップルが各店を回って新車に触れ、試乗を楽しんでいる。

岐阜市柳津町の大型商業施設「カラフルタウン岐阜」。トヨタの関連会社「トヨタオートモールクリエイト」が2000年、イトーヨーカ堂を核店舗に豊田紡織の工場跡地に開業。今年9月に来場者数が累計1億人を突破した。

仁科正夫総支配人は「新しい車販売の可能性を探る実験場」と話す。各系列店ごとに「顧客を囲い込む」のが主流の販売方法を「お客様が主人公」に改め、累計で2万台以上を販売。車検の間に映画を見てもらう「シネマ車検」など新しいサービスも生み出した。全国初の試みのモールは大阪、神奈川、埼玉の各府県にも広がった。

岐阜県内の大型商業施設の集客競争はし烈さを増している。「モレラ岐阜」(本巣市)は、昨年9月のリニューアルオープンから1年間で、来館者数が26%増の約955万人に達した。欧州アパレルの「H&M」や「ZARA」など県内初出店となる有力テナントが寄与して、愛知、滋賀など他県からの来客が大幅に増えた。

土岐市の「土岐プレミアム・アウトレット」は来年秋、第4期増設オープンする。約45億円を投じて、店舗数を約40店増の180店に、駐車場も約千台分増やして4千台に拡張する。

岐阜県を本拠とする流通・サービス各社は中部3県での地盤を固め、全国展開や海外進出への布石を着々と打っている。

スポーツ用品販売のヒマラヤは、岐阜市の二十数平方メートルの小さなスポーツ店から東証1部上場企業に成長。「ヒマラヤ」と競技者向け専門店「B&D」を全国展開している。9月には新業態のゴルフ専門店を岐阜市にオープンし、若者やファミリー層など新たな顧客層を開拓する。

同社は現在、アルペン、ゼビオ、メガスポーツに次いで業界4位。野水優治社長は「14年8月期に売上高が700億円に到達すれば3位になり、1千億円を狙える領域に入る」と言う。今後は愛知県など同業他社と競合する激戦区への出店を加速させる。

100円均一ショップ2位のセリアは14年3月期、前期比2割増の80店舗を新規出店し、初の売上高1000億円達成を狙う。新たな発注システムを導入して、POS(販売時点情報管理)データを分析し、確実性の高い売れ筋商品の投入、欠品対策ができるようになった。円安や原料費上昇、消費税増税のコスト増を吸収できるとみている。

ヘルスケア市場で成長を続けるのがトーカイだ。病院リネンから介護用品レンタル、調剤薬局へと業容を拡大してきた。病院リネン事業は国内の病床数が飽和状態にあることから、インドなどアジア各国への進出を目指している。

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■ カワチ薬品、横浜ファーマシーの子会社化で基本合意書締結
  ⇒2013/10/23 プレスリリース 流通

株式会社横浜ファーマシーの株式取得(子会社化)に関する
基本合意書締結のお知らせ


当社は、青森県を中心にドラッグストアをチェーン展開しております株式会社横浜ファーマシー(本社:青森県北津軽郡、代表取締役 松山稔)の株式取得に向け、同社及び同社の株主である松山稔氏との間で基本合意書を本日締結いたしましたので、以下の通りお知らせいたします。

     記

1.株式取得(子会社化)の理由

当社グループは、「ファーマシー・モア〜医薬品にとどまらない、多様な商品を提供することによりお客様の健康で快適な生活を実現する」を基本コンセプトに、2017年3月期売上高5,000億円を目指して、専門性と利便性を融合させた店舗の多店化を進めております。

一方、株式会社横浜ファーマシーは昭和63年4月の設立以来「地域に根ざしたお客様第一主義」の下、青森県を中心に44店舗のドラッグストア・保険調剤薬局を展開しており、青森県をはじめとする東北エリアにおいて、知名度の高いトップクラスの企業です。

今般、株式会社横浜ファーマシーは当社と経営理念を共有しその実現に向けて取り組むことの出来る企業であり、また当社グループの事業規模拡大及び東北エリアでの営業基盤強化に資するパートナーとなり得ると判断し、当社は同社株式を取得し子会社化することにつき、同社及び同社の株主との間で基本合意書を締結いたしました。

本株式取得後、ドミナント化の推進や、グループとしてのシェア拡大を通じて、一層の企業価値向上に努めてまいります。


2.株式取得(子会社化)の方法

株式会社横浜ファーマシーの発行済株式すべての取得を予定しておりますが、その具体的方法については、同社の株主との協議により決定いたします。


3.異動する子会社(株式会社横浜ファーマシー)の概要
 (1)商号      :株式会社横浜ファーマシー
 (2)代表者     :代表取締役 松山 稔
 (3)所在地     :青森県北津軽郡板柳町大字灰沼字岩井46番地34
 (4)設立年月日   :昭和63年4月8日
 (5)事業の内容   :ドラッグストア・調剤薬局事業
 (6)決算期     :2月
 (7)従業員数    :892名(平成25年9月30日現在)
 (8)店舗数     :44店舗(平成25年9月30日現在)
 (9)資本金     :819.6百万円
 (10)発行済株式総数:8,196株
 (11)大株主    :松山 稔(持株比率55.26%)他
 (12)直近の売上高 :30,110百万円(平成25年2月期)
 (13)当社との関係 :当該会社との間には記載すべき資本関係、人的関係及び取引関係はございません。


4.取得株式数及び取得前後の所有株式の状況(予定)
 (1)異動前の所有株式数 0株(所有割合 0%)
    (議決権の数 0個)
 (2)取得株式数 8,196株
    (議決権の数 8,196個)
 (3)異動後の所有株式数 8,196株(所有割合 100.0%)
    (議決権の数 8,196個)
  注)その他詳細については、株式譲渡契約締結時に改めて公表いたします。


5.日程
 平成25年10月23日 基本合意書締結
 平成25年12月    株式譲渡契約締結(予定)
 平成26年1月     株式取得(予定)


6.今後の見通し

本件が当社の連結業績に与える影響については現在精査中ですが、公表の必要がある場合は速やかにお知らせいたします。

以上

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■ 調剤薬局大手クオール、処方薬にポイント付与、ローソン併設店で「ポンタ」。
  ⇒2013/10/28 日経MJ(流通新聞)

実質値引きに

調剤薬局大手のクオールは医療用医薬品(処方薬)を調剤窓口で販売する際に、購入額に応じてポイントを付与する。薬価(公定価格)が定められた薬の実質値引きにあたるポイントは厚生労働省令で規制されているが、ドラッグストアでは実施済み。薬局大手では初めてとみられ、店の集客力を高めるサービス競争が激しくなりそうだ。

クオールは資本提携するローソンとの融合店「ローソン×クオール薬局」の全34店舗で、三菱商事系の「Ponta(ポンタ)」ポイントを付与し始めた。コンビニ融合店だけのサービスに限定し、調剤薬局単体の店舗では付与しない方針だ。

処方薬の患者負担額の100円につき1ポイントを付ける。「1ポイント=1円」で、ローソン店舗の一般用医薬品(大衆薬)のほか食品や飲料、雑貨、雑誌などの支払いに使える。ポイントは処方薬の購入には使えないが、コンビニ以外でもPonta提携のスーパーや飲食店、家電量販店、ガソリンスタンド、旅行会社など様々な店舗で利用できる。

すでに「マツモトキヨシ」などのドラッグ店では処方薬の販売にポイントを付けている。これまで調剤薬局チェーンはポイント付与を控えてきたが今回、調剤薬局チェーンの業界団体「日本保険薬局協会」の会長を輩出するクオールが一部店舗とはいえポイントサービスを始めたことで、調剤薬局チェーンにもポイント活用の動きが広がる可能性もある。

医師の処方箋に基づく処方薬は厚労省が薬価を定め、保険によって国費が医療費の7割以上を負担している。厚労省はポイント付与は公定価格の実質値引きにあたるとして2012年10月から規制した。

しかしクレジットカード会社が発行するポイントを禁止せず、店舗のポイント付与を認めないという規制は根拠に乏しく、ポイントで集客してきたドラッグストアは反発し付与を継続。規制導入後も事実上の黙認状態が1年以上続いている。

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■ インサイダー取引で課徴金勧告
  ⇒2013/10/29 19:30 日経速報ニュースアーカイブ

証券取引等監視委員会は29日、北海道在住の40代男性と東京都在住の40代男性が調剤薬局のオストジャパングループ株でインサイダー取引をしたとして、課徴金納付命令を出すよう金融庁に勧告した。同社子会社の役員から富士薬品(さいたま市)がオストJGをTOB(株式公開買い付け)すると事前に聞き、株式を買い付けた。課徴金は北海道在住の男性が145万円、東京都在住の男性は105万円。

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■ ドラッグストア最前線特集――脱「安売り一辺倒」、健康サービス磨き生き残り。
  ⇒2013/10/30 日経MJ(流通新聞)

利益商材と相乗効果

ドラッグストア大手が店舗のサービス力を磨いている。ココカラファインは管理栄養士を300人抱え、大型店で栄養指導を定期開催。スギホールディングスは寝たきり患者宅に訪問する調剤サービス対応店舗を広げる。店頭で体脂肪や骨密度などを計測する「物販+α」のサービス力を鍛えるチェーンが増えている。健康支援というドラッグストアならではの強みを磨くことで、スーパーなど他業態との競争を勝ち抜く。

「筋肉量が減ってるようですね。魚などのたんぱく質を多めにとるといいですよ」。管理栄養士が健康診断測定の結果をもとに来店客の70代女性にアドバイスする。ここはココカラファインの東京都板橋区の店頭。1人10〜15分くらいかけて体脂肪率や血圧、脈拍などを専用の機器で測定し、健康状態を把握した上でアドバイスを施す。

同社は住宅地の一部店舗で、管理栄養士が栄養相談を受ける健康相談会を定期的に開き、常連客の健康に役立つ情報を提供している。会話をしながら試飲や試食用のサンプルを手渡して、健康食品やサプリメント(健康補助食品)を提案している。

管理栄養士は普段は店頭で接客し、来店客の健康相談にも応じる。ココカラファインの健康食品の販売額は管理栄養士の活用により、2012年度で前年度比1割超増えたという。

ドラッグストアで今、売る力が問われている。日用品や食品の安売りも集客の要だが、利益商材の健康食品や化粧品、大衆薬はただ置けば売れる商品ではない。さらに主力の一般用医薬品(大衆薬)はネット通販の解禁によって異業種が参入し価格も低下傾向で、ドラッグストアとして核となる商材が徐々に薄れている。ココカラファインの塚本厚志社長は「ドラッグストアが単なる安売り屋と認識されている。消費者に広く健康相談ができる場所と認知してもらう店づくりが必要」と課題を挙げる。

スギHDは医療分野での存在感を高める。寝たきり患者への処方薬配達に対応した店舗を前期比3割増の170店に増やした。地域の医療機関とも連携しながら「医療拠点」としての地位を固める考えだ。さらに店頭でのサービス強化にも注力する。8月には健康や美容に関する相談コーナーを設けた新業態店舗を愛知県西尾市に開いた。管理栄養士や美容の専門家が常駐し、無料で様々なアドバイスを施す。

広さ840平方メートルのうち約90平方メートルを健康相談のコーナーとした。薬剤師のほか、管理栄養士や社内の講習を受けたビューティアドバイザー3人が常駐。体組成計や血圧計なども置き体操指導といったイベントも開く。

ドラッグストア「ハックドラッグ」を展開するCFSコーポレーションも昨夏から来店客の健康づくりを支えるコーナーを用意。調剤薬局中堅の薬樹(神奈川県大和市)と連携し、健康状態を測定する機器類を店内に設置した。測定情報をもとに管理栄養士が改善策や有効な商品を提案する。

最大手マツモトキヨシホールディングスの松本南海雄会長兼社長も「医療サービスが業界としての生き残りのカギ」と意識。昨秋から調剤薬局専門子会社「マツモトキヨシファーマシーズ」の出店を開始した。専門店は1年間で首都圏を中心に9店舗出した。医療分野を拡充してシニア客の集客力を高めて物販との相乗効果を狙う戦略だ。

高齢化が進み、重要性が高まる医薬品や健康食品、介護用品などのドラッグストア商材。他社との差を生むのはいかに客の要望や生活行動を理解して商品を薦めるかという接客手法だ。医療・健康分野という「ブルーオーシャン(未開拓な有望市場)」にこぎ出すためには、これまでの安売り業態からカジを切る時期を迎えている。

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■ ドラッグ店、処方薬に軸足、マツキヨ、出店5割増、ウエルシア、全店の7割に。
  ⇒2013/11/04 日本経済新聞 朝刊

脱・大衆薬で収益安定

ドラッグストア各社が医師の処方箋が必要な医療用医薬品(処方薬)を販売する店を増やす。最大手のマツモトキヨシホールディングス(HD)はこれまでの1・5倍のペースで出店する。一般医薬品(大衆薬)や日用品は価格競争が激しく、大衆薬のインターネット販売の本格解禁も控えている。薬価(薬の公定価格)が決まっていて安定的な収益が期待できる処方薬販売を伸ばす。

マツキヨは2012年度に処方薬を販売する店舗を14店出した。13年度は20店、14年度は30店と年5割増のペースで出店していく。医師の処方箋にもとづいて処方する調剤窓口を既存店に設けるほか、調剤窓口を併設した新店を出す。処方薬を販売する店舗を15年度に200店にする計画だったのを1年前倒しする。

マツキヨは全国に約1400店を持つ。処方薬を扱うのはそのうち1割程度で、多くは企業買収で獲得した。これまで都市部に積極出店して、女性を中心に若年層に化粧品や日用品を販売して成長してきた。

今年度も経常最高益を見込むが、消費増税や大衆薬のネット販売解禁で競争激化が予想される。このため処方薬事業を収益の柱にする方針に改め、従来の出店戦略を転換する。

ウエルシアは14年度に処方薬を販売する店を120店出す。年間出店数は13年度に比べて5割多い。処方薬を扱う店はこの3年で200店強増え、計670店前後に達する。グループ全体の店舗に占める比率は7割を超える見通しだ。

同じく業界3位グループのココカラファインは既存店に調剤窓口を増やすほか、自宅や介護施設を訪れて処方薬を渡すサービスを拡大する。処方薬事業の売上高を今後3年で現在より6割多い630億円に引き上げる。

処方薬は厚生労働省によって薬価が定められており、価格競争が起こらない。処方薬の購入には病院の近くの調剤薬局が利用されることが多かった。ドラッグ店は街中の診療所が発行する処方箋で医薬品を購入する患者を取り込んでいく。

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■ ツルハHD、薬剤師中途採用、求人サイト開設。
  ⇒2013/11/06 日本経済新聞 地方経済面 北海道

ドラッグストア大手のツルハホールディングス(HD)は薬剤師の中途採用のための求人情報サイトを開設した。

人材確保を強化し、調剤薬局事業の拡大につなげる。現在は子会社ツルハの運営店舗のみだが、将来は1100超あるグループ全店の求人情報を集約する予定。

1店舗ごとに1ページを充て「きめ細かくリアルタイムな情報提供に努めたい」という。

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■ クスリのアオキ、出店、三大都市圏視野に、収益安定へ調剤強化
  ⇒2013/11/07 日本経済新聞 地方経済面 北陸

北陸のドラッグストア最大手、クスリのアオキが拡大路線を走っている。今期(2014年5月期)の出店は33店と前期比13店増を計画し、売上高は北陸の小売業で初の1000億円台に達する見通し。物流や店舗運営のコスト削減も進める。競争激化や一般用医薬品(大衆薬)のインターネット販売の解禁といった課題を見据え、次の成長に向けて挑戦する。

青木保外志社長が「自信がついた証拠」と表現する店舗が長野市にある。7月にオープンした「稲葉店」だ。道を挟む真正面には、長野県や新潟県などで100店以上を持つドラッグストア企業、モリキ(長野市)の「アメリカンドラッグ」がある。

競合の目の前に

面積は約1000平方メートル、医薬品販売で稼いだ利益で、牛乳など日配品を含む食料品を安く売る――。アオキが北陸3県で成功したスタイルをそのまま持ちこんだ。郊外なら北陸以外の地域でも通用すると判断し、あえて競合店の目の前に出店した。

アオキは北陸で150店以上を出し、3県では業界首位に立った。目線は既に北陸の外にある。長野など上信越3県の出店を加速しているほか、今期は既に岐阜県に進出、滋賀県も出店する。

いずれも首都圏など三大都市圏への進出の足がかりとなる地域だ。売上高が1000億円を超えそうとはいえ、全国大手のマツモトキヨシホールディングスなどとは5倍近い差がある。次の目標として掲げる「全国ベスト5入り」に向けて、大都市圏を射程に入れる。

出店とともに注力するのが、コストを抑える体質づくりだ。その答えの一つが、14年初めにも石川県白山市で稼働予定の延べ床面積1万7000平方メートルの倉庫にある。

アオキは12年、倉庫の持ち主で金沢市にあるビーイングホールディングスの傘下企業と共同出資会社「A2ロジ」を設立した。A2ロジはアオキ向けの専用配送網を企画するのが役割。新倉庫の稼働後、本格的に運用されるとみられる。

「会社全体でコストを抑える仕組みをつくる」(青木社長)一環で、店舗運営の見直しも進む。釣り銭を自動計算するレジの導入を始めたほか、本社が成功事例を素早く展開し、店舗は売り場づくりに即反映する体制もつくった。いずれも個店の手間を省き、人員を最小限に抑える狙いだ。

食品販売伸びる

「アオキの体力は増している。食品売り場は売れ筋が安価で並び、対抗するのはきつい」。北陸のあるスーパー首脳はアオキをこう評価する。スーパー各社が既存店売上高でマイナス基調なのに対し、アオキは食品販売が伸びてプラスが続く。

ただ、食品の値下げは利幅の大きい大衆薬販売があってこそ。大衆薬のネット販売が実質解禁となり、低価格で販売する事業者も増えている。アオキの事業モデルが揺らぐ可能性もある。

「面積を2倍にできないか」「全ドラッグ店に併設しよう」。青木社長が社内で呼びかけているのが、医師の処方箋に基づき薬を出す調剤薬局部門の強化だ。薬価は決まっており、収益は安定する。併設店は現在、ほぼ半分の105店。全店で併設すれば、単純計算で約100億円の売り上げが上乗せされる。

薬剤師の確保が課題だが、同じ薬を長期投与する高齢者も多く、固定客として食料品販売との相乗効果も見込める。「ネット販売が定着するまでに3〜5年かかる。それまでに対抗策を準備する」(青木社長)。1000億円の達成で立ち止まらず、アクセルを踏み続ける必要がある。

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■ 北陸の同業買収、マツキヨ、55億円。
  ⇒2013/11/15 日本経済新聞 朝刊

マツモトキヨシホールディングスは14日、北陸地盤でドラッグストア・薬局66店舗を展開する示野薬局(金沢市)を買収すると発表した。示野薬局の親会社、ファルコSDホールディングスから12月16日付で全株式を55億円で取得し、店舗網が手薄だった北陸地域で事業を拡大する。

示野薬局は「シメノドラッグ」の屋号で、石川県と富山県、岐阜県に63店舗のドラッグストアと3店舗の調剤薬局を持つ。2013年3月期の売上高は173億円で営業利益は1億円だった。

マツキヨは同日、タイの小売業大手セントラル・グループ傘下のスーパー運営会社と提携した。来春をメドにマツキヨのプライベートブランド(PB=自主企画)の化粧品や健康食品を供給する。タイ国内のスーパー228店舗で販売する。

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2013年04月08日

今後の調剤薬局の競争(2)

前回は、大資本が攻勢をかけてきた場合、『超地域密着』型の店舗で対抗しようという提案でした。具体的には下記のような新サービスができるような店舗を挙げました。

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●一人暮らしのお年寄りが多い街には、在宅中心の調剤薬局で、店内はお年寄りの憩いの場として喫茶店のような店舗。そこでは、介護用品や老眼鏡が手にとって確かめられます。

●小学校の近くの店舗では、薬剤師が学校に出かけて医薬品の授業を子供たちにしてもいいのでは?子供たちをメッセンジャーに、家庭内の健康を考えてもらい、情報発信基地としての店舗。

●オフィス街では、最新の週刊ダイヤモンドやビジネス書が置いてあり、待合室にはBloombergのニュースが流れているデジタルサイネージが置いてあったり。忙しいビジネスパーソンのために体温、体重、血圧、将来的には簡易な検査ができる店舗はどうでしょう。

●共働きが多い地域では、女子栄養大学が惣菜を考えたお弁当を出してくれる店舗を併設したり(深夜の受け取りは、近くのCVSと連携したり)・・・。

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しかし、これらのことを実現するためには、患者さんの事を徹底的に知る必要があります。調剤業務で行っている薬歴以外を!

どんなお仕事をしているのか、お子さんはどこの学校に行っているのか、一人暮らしなのか、食事はどのように取っているのか・・・。

そもそも、調剤薬局に来る患者さんは、お薬を受け取る僅か数分は患者ですが、その他の大多数の時間は普通の人と同じような生活をしているということを忘れてはなりません。そして、その生活が健康的でなかったら、病気は治りにくいのです。上記の事は、通常の服薬指導上も、一部は必要なことです。

また、これらの情報を患者さんが話してくれるためには、日々の患者さんへの接し方が大切だと思います。

居酒屋に行った時に、混雑のため待たされた時に、居酒屋の店員さんは、「混んでてすいません、あと、10分位でお席ができると思います」と割引券を渡しながら応対してくれます。そうすると、こちらも、ついつい、「ようやく人材開発プロジェクトが終了して、今日は、その打上げに来たんだよ、予約すればよかったね・・・」等と話をしてしまいます。そいうい会話から、この人の仕事の内容が徐々にわかってくるのです。

(ちなみに、私は、待たされた調剤薬局で「混んでてすいません」という言葉をかけられたことはありません。)

また、調剤薬局には、製薬メーカーや医薬品卸が持ってきてくれるフリーペーパーが置いてあります。

中には、なるほどと思うような記事もあったりします。

しかし、そういったフリーペーパーについて、薬剤師側から「今月号の『高血圧の方々の食生活』は、いかがでしたか?」というような問いかけはされたことがありません(自分の経験だけの話で心苦しいのですが)。そもそも、店内に置いてある冊子を見ることは少ないのだろうと思います・・・。

でも、「今月号の『高血圧の方々の食生活』は、いかがでしたか?」というような問いかけによって、患者さんから、「一人暮らしで毎食作るのは大変なので・・・」とか、「えっー、ダイエットのために和風ノンオイルドレッシングを使っているのに、胡麻ドレッシングに比べて塩分が2倍もあるんですね!」というような反応が返ってくると思います。

こうして、患者さんの食生活や、どのくらい食事に気を使っているか等の情報が得られてくるのです。

患者さんの事を徹底的に知るためには、患者さんへの接し方を変える必要があります。

そうして、そのようなことを続けた調剤薬局では、下記の様に考える薬剤師が存在するようになるでしょう。

○○さんは、同居しているお孫さんが小学生なので、インフルエンザが流行っている今の時期には、クレベリンを売切れない内にお薦めしておこう・・・。

△△さんは、年度末が忙しい方なので、お医者さんに長期処方をしてもらうようにアドバイスしておこう・・・。

□□さんは、ご高齢で一人暮らしなので、今自分が利用しているワタミのお弁当をお薦めしてみようかしら・・・、電球の交換に困っていないかな、一人で交換しようとして転倒でもしたら骨粗鬆症のお薬を飲んでいるので大変、商店街の電器屋さんに話してみようかしら・・・

超地域密着』型の店舗とは、このような事を常に考えている薬剤師がいる調剤薬局です。

イオンの医療モールに通う患者さんにも選ばれる調剤薬局になるとは思いませんか?
posted by lou at 16:22| Comment(4) | TrackBack(0) | 調剤薬局 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月05日

今後の調剤薬局の競争(1)

4月2日に「イオン、医療分野への本格進出」という記事を書きましたが、そういった大資本が仕掛けた競争に小さい資本で生き残るためにはどうすればいいのでしょうか?という切実ですが難しい質問が仲間うちから出ました。

解決にはなっていないし、部外者がよく言うよー、という声が聞こえてきそうですが、大変だ、大変だ、と騒ぎ立てるだけでは能が無いので、ちょっと考えてみました。

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個人事業から出発した調剤薬局、その後の医薬分業、後発品促進策など医療政策が追い風となって規模も大きくなり、上場企業も増えてきました。1,000億円以上を超える企業も2社ほど存在します。

そして、今までの調剤薬局の競争といえば、大きな病院の近くに出店できるかという、場所取り合戦でした。これは、商品やサービスの幅を広げて患者ニーズを満たそうとするドラッグストアと比較すると特徴的です。

藤田道男さんが『図解入門業界研究 最新調剤薬局の動向とカラクリがよーくわかる本』で主張している『同質的競争』という言葉がピッタリ。

しかし、ほとんどの病院の前には、既に数件の調剤薬局が軒を連ねており、もう、立地さえ確保すれば伸びていくという単純な戦略では規模拡大ができなくなりました。

そこへ、イオンのような大資本が、医療モールを誘導して、調剤薬局とシニア向けの商品の買い回り環境を整備していく・・・。どこからか、「病院前の立地が無いのなら、病院ごと持ってくればいいじゃん!」という大資本の声が聞こえてくるようです。

では、大多数の小資本の調剤薬局がどのように対抗していけばいいのか?

私が目を付けたのは、ニューヨークのスーパーマーケットです。効率を極限まで追求した大資本のスーパー(Walmart等)やネット販売等競争が激しい大都会ですが、実は街の至る所にある個性派ぞろいのスーパーが頑張っています。

Fairway.jpg




●Zabar's:探し物が見つかりそうなワクワク感と威勢のいい声があふれるニューヨーカーに愛され続ける老舗スーパー。

●Whole Foods Market:オーガニックとエコへのイメージを変えた『買う、食べる、楽しむ』が揃うテキサス出身のオーガニックスーパー。

●Dean & Deluca:常に流行の最先端を行く品揃えで、いつ行っても新鮮さがあります。

いずれも、同質的競争から抜け出して、他のスーパーに無い特徴を強烈に主張しています。

そして、それらに共通するのが、『超地域密着』というコンセプト。他のエリアに進出して、規模を拡大するのではなく、ニューヨークのその地域にしか通用しない、あそこだから流行っているという店舗がほとんどです。

ちょっと苦しいですが、日本に例えると、秋葉原のフィギュア・ショップ、浅草の扇子屋、鎌倉の玉子焼き屋・・・、かな。

日本の調剤薬局も、この『超地域密着』を適用できないでしょうか?

スーパーとは業態が異なるので、医療や健康という切り口で地域密着ということを考えなくてはなりませんが・・・。

例えば・・・

一人暮らしのお年寄りが多い街には、在宅中心の調剤薬局で、店内はお年寄りの憩いの場として喫茶店のような店舗。そこでは、介護用品や老眼鏡が手にとって確かめられます。

小学校の近くの店舗では、薬剤師が学校に出かけて医薬品の授業を子供たちにしてもいいのでは?子供たちをメッセンジャーに、家庭内の健康を考えてもらい、情報発信基地としての店舗。

オフィス街では、最新の週刊ダイヤモンドやビジネス書が置いてあり、待合室にはBloombergのニュースが流れているデジタルサイネージが置いてあったり。忙しいビジネスパーソンのために体温、体重、血圧、将来的には簡易な検査ができる店舗はどうでしょう。

共働きが多い地域では、女子栄養大学が惣菜を考えたお弁当を出してくれる店舗を併設したり(深夜の受け取りは、近くのCVSと連携したり)・・・。


こんなことが、できるのかいな?(続く)
posted by lou at 18:39| Comment(1) | TrackBack(0) | 調剤薬局 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月02日

イオン、医療分野への本格進出

イオンは、2008年の末に三菱商事との包括業務提携を行い、それを契機に医療分野への本格的な進出を図っています。

背景には、来るべき「高齢化社会」への対応なくしては小売店は生き残りができないとの危機感があります。

そのため、従来の医療には無い「生活者視点への対応」、「患者情報の提供」に力を入れているように思います。これは、今後の医療を考える上で非常に参考になると思います。

それでは、2008年12月からのイオンの動きを見ていきましょう!

イオン船橋.JPG


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●2008年12月6日に日経新聞が報道した『イオンと三菱商事との包括業務提携』は、消費低迷や他店との競合激化などにより、イオンの業績が急激に悪化した時期に結ばれました(2008年2月期は総合スーパーの不振で10期ぶりの減益、2008年8月中間期も3期ぶりの最終赤字で着地)。

ダイエーの経営再建を巡って、三菱商事と競合関係にあった丸紅とイオンが資本関係を結び共同歩調をとってきた経緯があるだけに、当時は、何のための業務提携なのか目的がはっきりせず、市場の反応、新聞報道もにぶい反応でした。

イオン、三菱商事との包括業務提携を公表、真の狙いは?(2008年12月18日)

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●その後、2009年5月29日には、イオングループのドラッグストア・調剤薬局連合名とプライベートブランド名を、2009年6月1日から「ハピコム」に変更すると発表しました。

そして、加盟各社の売上高は、現在の約8,700億円から2011年初頭に1兆円超に拡大し、OTC医薬品に関しては190品目・年間売上高170億円のPB(プライベートブランド)医薬品を、2011年度に300品目・売上高300億円を目指すという目標を掲げました。

イオン、ドラッグストア・調剤薬局連合の売上高を2011年に1兆円超へ

この2009年6月1日というのは、改正薬事法が施行された日で、1960年に現行薬事法が制定されて以来49年ぶりとなる抜本改革が行われ、薬剤師ではなく、登録販売者による一部医薬品の販売が可能になりました。スーパーやコンビニエンスストアなどドラッグストア以外の小売りでの医薬品販売も可能になりました。

イオンの岡田元也社長はその時の会見で「薬事法改正で業態・業界の垣根が崩れる。新しい秩序ができてくる。そういうところに、積極的に関与していきたい」と述べたのでした。

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●2010年4月6日には、『イオン&三菱商事 共同でSC内医療モール拡大 医療でのネットワーク基盤構築へ』という記事がDDIAMOND onlineに公表され、包括業務提携の具体的な内容が徐々に明らかになってきました。

■ショッピングセンター内のクリニック併設による医療モール展開を拡大

ショッピングセンター内のクリニック併設による医療モールは、野村不動産と三菱商事が行っている東武野田線の新船橋駅前の再開発(首都圏最大級、旭硝子船橋工場の跡地約17万平方メートル)の一環として2012年4月25日にオープンした)「イオンモール船橋」を見るとそのコンセプトが良くわかります。

http://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXNASFK2902W_Z20C12A5000000&uah=DF261220093115

感染を予防するためにショッピングセンターの外れに(しかも広大な平地の駐車場のすぐそば)、内科や整形外科、眼科、歯科など13の診療科目にワンストップで対応する総合クリニックがあり、駐車場を斜めにショートカットすると調剤薬局に入れます。さらに、その奥にはOTC医薬品や健康食品を中心とした売場があり、近くに老眼鏡を中心に扱うイオンの眼鏡専門店「オプトバリュ」が出店、遠近両用メガネの即日渡しが可能です。また、シニアカートや杖、健康家電も同じ売り場で展開するなど、「健康」を切り口に高齢者向けのさまざまなグッズを集積しているのです。

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●2010年9月2日には、『イオンの電子マネーWAON(ワオン)」に健康管理機能を検討』というニュースが報じられました(日刊工業新聞)。具体的には、下記のようなデータを検討しているとのことでした。

■ドラッグストアや調剤を使用した顧客の処方せんデータ

■疾患、検査データ

■生活習慣

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●そして、2012年11月28日、イオンは11月28日、お薬手帳機能と健康管理を支援するサービス「からだメモリ」サービスを導入しました。イオンの電子マネー『WAON』を活用して個人認証の精度を高め、セキュアなシステムを作り上げています。

からだメモリ.png


その主な機能は・・・

■電子版お薬手帳:自分で調剤内容を記入する必要がなく、イオンのサーバーから自動的にデータが取得できます。
■服用記録の保存
■服用時間のお知らせメール
■血圧計や歩数計の測定結果を登録・管理
■病歴・アレルギー歴が登録できる

⇒詳細は、下記をご覧ください。

http://idpsv.sso.aeonwellness.jp/info/UserGuideP.html


2013年度中に全国の店舗にサービスを拡大する予定とのこと。

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2012年12月10日

調剤薬局、最近の動き

ドラッグストアの攻勢が続くなか、調剤薬局は在宅医療を中心に、先進的な取組みを行っている企業が増えてきました。

大手調剤薬局では、患者宅や介護施設に処方薬を届ける「宅配サービス」を本格的に展開していこうとしているようです。

また、2012年5〜10月期連結決算で、アインファーマシーズの純利益が前年同期比10%減となり、調剤薬局の伸びに陰りが出てきたように思います。

下記は、日経新聞の記事を中心にここ3ヶ月間の調剤薬局の気になるニュースを列挙しました。参考までに!

個人的には2年前から始めたイオンの医療モールへの取組みが着実に進行していることを注目しています。処方元から構築するというのは、従来の門前の場所の取り合いとは、次元が違う話ですね・・・。

http://diamond.jp/articles/-/7792

いずれにしても、同質化した調剤薬局から、エリアのニーズにマッチした業態変革の動きが増しているようです。


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posted by lou at 11:52| Comment(1) | TrackBack(2) | 調剤薬局 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月16日

調剤薬局、最近の動き

今年に入ってから、調剤薬局の動きが活発化しています。

4月に改定された診療報酬や市場の飽和感が、調剤薬局の市場にドライブをかけているようです。筆者は、3つのトレンドに注目しています。

 1.在宅診療への進出

 2.メディカルモールへの進出

 3.ドラッグストアやコンビニとの連携による新業態への模索

下記は、調剤薬局に関係する主なニュースの見出しです。詳細は、ページ最後の『詳細を見る』をクリックしてください。

■ 2012年1月

●クスリのアオキ、今春群馬に進出。(1月18日)

●食品充実「青トモズ」、東京に1号店、青果・弁当取り扱い。(1月20日)

●調剤薬局、「在宅」向け強化―クオール、メディカルシステム(1月20日)

●ニッチ媒体で旅行商品広告、JTB、エスビージャパンと提携。(1月25日)

●処方薬配達を強化、ドラッグ店、調剤薬局、対象介護施設を拡大。(1月25日)

●アイン、4月に調剤子会社再編、事業効率化狙う。(1月28日)

●クスリのアオキ社長青木保外志氏―デフレ下の成長シナリオは(1月31日)

■2012年2月

●クリエイトSDホールディングス社長若尾鉄志郎氏−インタビュー(2月1日)

●NTTなど、亀田総合病院グループと在宅医療の推進を支える遠隔医療の共同実証トライアルを開始

(2月1日)

●メディビック、乳がん薬、効き目検査、肝臓で分泌の酵素、遺伝子型を解析。(2月8日)

●調剤薬局、医療モール開発加速―メディシス、アイン。(2月12日)

●服薬履歴の電子化拡大、グローウェルやマツキヨ、対応店増―薬剤師の業務効率化。(2月12日)

●キョーリンリメディオ―後発薬、グループ内連携(2月15日)

●健康食品、効能試験受託に参入、クオール、専業を買収。(2月15日)

●メディパルHD、メディカル一光との医薬品流通などでの業務提携に付随する資本提携を解消(2月

16日)

●ダイエー、3月に中高年対応店 東京に、介護用品など増やす。(2月17日)

●ドラッグ事業を子会社から吸収、アイン、4月に。(2月28日)

●アインファーマシーズ26%増益 11年5月〜12年1月期、調剤薬局が好調(2月29日)

■2012年3月

●神奈川県地盤のドラッグストア2社、訪問調剤、拠点4割増、福祉施設・在宅医療向け。(3月9日)

●トモズ水天宮前店店長小田切正洋さん―食品陳列工夫し手応え(3月9日)

●コンビニ併設薬局拡大、クオール、通常の「ローソン」とも―100店目指す。(3月12日)

●アインファーマ、ドラッグ店事業、7期ぶり黒字転換へ―好立地、コスト削減、寄与。(3月16日)

●家庭向け流動食、販売強化、在宅介護増に対応―森永グループ、明治。(3月16日)

●総合メディカル、医療モール事業強化、5年後、50施設に―専門部署を来月新設。(3月20日)

●ファルコSD、医療モールに出店加速―調剤薬局、3年で10店、診療所紹介も。(3月21日)

●ドラッグストア、アジアを開拓―国内販売、伸び最低に、成長へ次の一手。(3月22日)

●沢井製薬社長に聞く、後発薬「シェア30%は3年後」―薬局の情報提供増加期待。(3月26日)

●パナソニックグループ、「一包化薬鑑査支援ロボットシステム」の国内販売を開始。(3月30日)

■2012年4月

●客に寄り添う調剤薬局―伸び鈍る市場、競争激化。(4月4日)

●道内小売り 12年度出店計画 新立地・業態で攻勢(4月6日)

●スーパーに医療モール、Jフロント系、横浜・洋光台で。(4月12日)

●北海道薬剤師会、無薬局地域対策で事業。(4月13日)

●スマホ薬手帳、全店で、アイン、7月めど導入。(4月13日)

●薬の副作用情報などメールで受信、医療機関の利用拡大、患者に素早く提供。(4月13日)

●後発薬変わる競争軸(上)日本向け専用工場・大型合併―外資、制度改正で攻め。(4月13日)





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posted by lou at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 調剤薬局 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする